1.身近な自然の観察
(6)天文現象・自然現象・暦
(471)月の満ち欠け
「運動会は,お天気もよくて,みんなとてもよくがんばってえらかったね。運動会でのがんばりをこれからの学校生活で生かしていこうね。ところで,とつぜんだけど,今日は,お月様のお話をしよう。」
「え! お月様? 急にどうかしたんですか。モンタ博士!」
「まあまあ,そのうち分かるよ。ところでさ,『月』というと,みんなは何を思い出すかな。どんなことでもいいよ。いってごらん。」
「そうですね。三日月とか半月とか・・・。ですか。」
「満月っていうのもあるでしょ。」
「それから,1月,2月,3月・・・。」
「・・・10月,11月,12月ってあるね。」
「なーるほど。月って,三日月とか満月とかもあるけど,〇月,△月とか,こよみでも使うんだね。よく気がついたね。」
「モンタ博士! こよみというのは,月や地球や太陽などの動きに合わせてできているって,図書室の本で読んだことがあります。」
「そのとおりだね。地球が自分で1回まわると,『1日』だね。月が地球のまわりを1回まわると,『1月』だ。それから,地球が太陽のまわりを1回まわると『1年』だ。そうやってこよみはできているんだね。」
「なーるほど。そういうことですか。」
「それから,月は1か月の間にいろいろと形を変えるのを知っているかな。」
「それがつまり,三日月とか半月とか満月とかいうのですね。」
「そういうことさ。夕方の月の形と方角というのは,いつもきまっているんだ。」
「どういうことですか。」
「あのね,お日様がしずむと,細い三日月が西の空に出てくるんだ。そして,日がたつにつれて,お月様の位置は東へとずれていくんだ。」
「そして,三日月がだんだん太っていくんですね。」
「そのとおり。そして半月になると,南の空に光るんだ。さらに,満月は,東の空に見えるのさ。そのうち,月の出がおそくなり,夕方には見えなくなるということさ。」
「そして,月齢26日の月は,朝方,太陽の出る前に東にのぼるというわけね。」
「え! ちょっと待ってモンタ博士。今,月齢とかいったけど,何のことですか。」
「みんなにも年というものがあるだろう。人間は1年365日で1つ年をとるね。それと同じで,月は毎日1つずつ大きくなるんだ。下の新聞の切りぬきを見れば分かると思うよ。」
「なーるほど。そういうことですか。月の満ち欠けって,おもしろいね。」
「それに,観察はすぐできそうだし,私,月の満ち欠けを1か月ずうっと調べてみるわ。」
「ぼくもやるよ。いっしょに手伝うよ。」
「それから,いいわすれたけど,あしたは皆既月食といって,3時間くらいの間に月が満ち欠けするよ。」
「え! 皆既月食?」