1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
4.自然界のつりあい・環境保全・地質と地形の世界
(4)自然のめぐみ
(359)高尾山はすごい 2
「ねえねえ,モンタ博士。高尾山は『自然の宝庫』で,すごい所だということは分かったけど,簡単にいうと,どういうことですか。」
「そうだね。高尾山にはいろいろな環境があり,植物の種類が多くて,日本全土で見ても,世界的に見てもすごいということなんだ。」
「高尾山にはどのくらいの植物があるのですか。」
「ある資料によると,1598種もあるんだ。」
「ふーん。それがどうすごいのですか。」
「そうだね。下の表を見てごらん。世界遺産である日本の屋久島は,自然がとても豊かな所で,そこでの種類数は1723種なんだ。」
「やっぱり屋久島のほうが種類数が多いですね。」
「でも,ここで注意して見てほしいのは,面積なんだ。高尾山は2600ha(1haとは100m×100m)だけど,屋久島は50,000haもある。つまり,面積は屋久島が20倍も大きいということなんだ。」
「高尾山は面積が小さい割には,たくさんの植物が見られる貴重な山ということですね。」
「そのとおりさ。イギリスも例として表にあるけど,イギリス全土で1859種。面積は24,482,000haで,高尾山の9400倍もあるけど,それほどちがいはないということだね。」
「それだけ,高尾山は,植物の種類が多いということですね。」
「それから,日本も,世界的に見て植物の種類が多いということですね。」
「そのとおりだね。植物の種類数が多いということは,昆虫もたくさんいるだろうし,は虫類,両生類,鳥類,哺乳類などもいろいろいるんだ。それで,『自然の宝庫』といわれるのですね。」
「もともと日本は,生き物がたくさんいる国なんですね。」
「そうだね。日本の植物の種類数は6000種以上といわれているんだ。日本は森の国とも呼ばれているんだよ。」
「私たちの国立市はどうなんですか。」
「よく気がついたね。自分の地域を知ることはとても大切だ。国立市は,城山やハケなどがあるから,東京都としては,自然も豊かな所だと言えるね。」
「モンタ博士,ところで,どうして,植物の種類数が多いのですか。」
「そうだったね。ついお話が高尾山からそれてしまって,ゴメンゴメン。」
「いろいろな環境があるというお話でしたが,簡単に言うと,どういうことですか。分かるように説明してください。」
「下の日本地図を見てごらん。何か気づくことあるかな。」
「白いところとうすい黒いところとまっ黒いところがありますね。」
「白いところは,日本のあったかい所で,常緑で広い葉っぱの木が生える場所で,うすい黒いところは,ちょっとあったかい所で,落葉する広い葉っぱの木が生える場所で,黒は寒い所で針のような葉の木がある場所なんだ。」
「それと高尾山と,どういう関係なの。」
「むずかしくなってゴメン。つまり,高尾山は,いろいろな森があるから,植物も多いということなんだよ。」