1.身近な自然の観察
(7)気象現象
(98)おお寒寒・・・霜のお話
「花ちゃん,このごろ,とっても寒くなったね。」
「本当ね。でも,昼間はあったかいわ。小春日和って,言うらしいわ。あれ? 向こうからモンタ博士が来るわ。ニコニコとうれしそうな顔をしているわ。何かいいことがあったのかしら。」
「うれしいなー。うれしいなー。」
「モンタ博士,何がそんなにうれしいの。」
「あのね,きのうね,3年生の男の子が,霜のついた葉っぱをね,だいじそうに,職員室まで持ってきて見せてくれたんだよ。」
「あ! 児童玄関の『みんなで見つけよう!』のところにも霜の写真があったわ。」
「その3年生は,霜の写真を見て持ってきてくれたのか,それとも,自分で発見したうれしさを伝えるために来てくれたのかな。どっちでもいいけど,そうやって,自然のいろいろなようすに気づくことは,とてもすばらしいね。」
「そうだね。おいらも,自然のいろいろなようすをしっかりと見つめようっと。ところでさ,霜ってどうしてできるんだ。」
「えっへん! 花ちゃんは,お天気お姉さんとも言われているんですからね。お天気や気象についてなら,何でも知ってる物知り博士なのよ。」
「ほほー。それはすごいね。それじゃ,よろしくたのむね。ところで,花ちゃん。霜がなぜおりるのかを分かりやすくお話ししてほしいな。」
「えっへん。まず,コップに冷たいお水と氷を入れると,まわりに水滴がつくでしょ。これは,空気中の水蒸気がひやされてなったのよ。このコップについた水滴は,霜や露と同じなのよ。」
「露・・・。どっかで聞いたことあるな。」
「夏の朝早く,野原を歩いてぬれたことがあるでしょ。夜になって,地面が冷えこむと,まわりの空気も冷えこむわ。この時,空気中の水蒸気が水滴になるのね。これが露ね。」
「ふーん。それと,冬の朝の霜とどんな関係があるの。」
「空気の温度が,0度以下に急に下がると,水滴にならずに氷の結晶になり,葉っぱや地面につくのよ。これが霜ね。」
「露がこおったものではないんだ。」
「そうね。水蒸気がこおりついたものなのね。だから,写真にあるように,とってもきれいなのよ。」
「ふーん。そうなんだ。さすが,花ちゃんはお天気姉さんだね。ところで,霜のついでに霜柱についてもお話ししてよ。」