1.身近な自然の観察
(7)気象現象
(99)おお寒寒・・・霜柱のお話
「霜柱には,霜という字があるから,同じようにしてできたんだろうな。たぶん,霜柱は,霜の大きなやつじゃないのかな。」
「オー君もそう思うでしょ。ところがね,霜柱と霜とは,まったくちがうの。」
「ふーん。霜は空気中の水蒸気がこおってできたものだよね。でも,霜柱はちがうのか。どうちがうの,花ちゃん。」
「あのね,霜柱は,土の中の水分がこおってできたものなのよ。」
「土の中の水分がこおった???」
「霜柱は,土の中の温度が0度以上で,気温が0度以下の時にできるのよ。」
「ほほー。土の中の方があったかい時にできるというわけだね。」
「そうよ。土の中の水分が,地表面でこおると,土の中の水分は次々に表面に上がってくるの。上がってきた水分は,こおった氷をおし上げるの。そして,ひやされ次々とこおっていくのね。このことが次々におこるため,霜柱はどんどんのびるのよ。」
「よく知ってるね。感心。感心。特に,霜柱は関東地方では,よくできやすいそうなんだよね。」
「そうよ。関東地方の関東ローム層の赤土には霜柱がよく見られるわ。」
「日本中,どこでも見られるものじゃないの。」
「沖縄などのあたたかい所は,霜も霜柱もないわ。それに,北海道のようにめちゃくちゃ寒い地方では,土の中の温度も0度以下になるので,霜柱は見られないそうよ。」
「こんなお話も聞いたことがあるよ。寒い地方では,土地がこおって地面の中に霜柱の層ができ,線路や家が持ち上がってしまうこともあるそうだよ。」
「へえー。そんなこともあるの。不思議だな。それにしても,霜柱もきれいだよね。今度じっくりと観察してみるね。」