【事例12】ネット上の誹謗中傷
ネット上の誹謗中傷とは?
誹謗中傷とは「あることで他の人の悪口を言ったり,根拠のない悪口を言ったりすること」です。電子掲示板やブログというインターネットのサイトでは,だれもが自由に意見を述べることができます。同じ趣味の人から意見や感想をもらえたり,質問に答えてもらうこともできます。しかし,文字だけの会話は気持ちを伝えることが難しいのでよくケンカがおこります。また,関係のない人まで悪口を言ってくることもあります。ひどい言葉を書かれた人はとてもショックで気持ちが落ちこんでしまいます。
問題事例
A君はブログを開設し,毎日,日記に自分が考えたことを書いていました。ある時,人気アイドル歌手○○について個人的に思っていることを書いたところ,そのアイドル歌手のファンと思われる数人の人から,A君の悪口を書いたコメントがトラックバックされました(トラックバックとは,ブログの記事に他の人がリンクを作成する機能のことです)。
A君「アイドル歌手○○ことを悪く書いたつもりはないけど,誤解されるようなところはあったかもしれない。でも,説明したら,わかってくれるだろう。」
A君はていねいな言葉で,悪口のコメントへの返事をブログに書きました。しかし,それに対して,多数の人から悪口を書かれてしまいました。A君は,何度も説明をしましたが,そのたびに悪口を書かれ,また,悪口を書く人も増えていきました。
A君は,ショックを受け,ブログをやめてしまいました。
問題への対応
開設していたブログを閉鎖したり,トラックバックを削除しても,悪口を書いた文章は相手のブログに残ったままになります。その文章は誰もが読むことができる状態になり,また,検索サイトなどに記録されることもあります。
誹謗中傷された文章を保存し,ブログが公開されているサーバーのプロバイダーに削除を要求したり,警察の生活安全課などに相談したりすると良いでしょう。可能ならば,誹謗中傷の記事の保存は知人にも協力してもらい,悪口を書かれた事実があったことを証言してもらえるようにしましょう。さらに,発信者の開示などについては,総務省電気通信サービスに関する相談窓口で相談すると良いでしょう。
(1)最初に証拠を残す。
ブログの画面や受け取ったメールを自分のパソコンに保存したり,紙に印刷しておく。
可能なら,友達や親戚の人にも協力を求め,同様の形で保存しておいてもらう。
(2)自分の判断で行動せずに,親や先生に相談しながら,行動する。
(3)プロバイダーへの削除依頼を親にしてもらう。
(4)ひどく気持ちが傷ついたときは,人権擁護局の「子どもの人権110番」(0570−070−110)に電話をして,相談する。
(5)あまりにもひどい場合は,警察に相談をする。(参考:都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口等一覧 http://www.npa.go.jp/cyber/soudan.htm)
明日への対策
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ブログの運用をするときは,家の人といっしょにしましょう。
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ブログに書く文章は,誤解を受ける可能性がないかどうかをよく確認してから掲載するようにしましょう。