【事例8】フィッシング詐欺(さぎ)対策

■フィッシング詐欺とは?

 「フィッシング」というと,「つり」をイメージするかもしれませんね。実はそのとおりで,「つり」をするように,えさをつけて相手をだまし,個人情報をぬすんでしまおうという詐欺のことをいいます。
 まず,銀行やクレジットカード会社のふりをしたメールが送られてきます。そのメールの本文中にはURLが()せてあり,クリックしてそこへ進むようにさそう文が書かれています。リンク先にいってみると本物そっくりのサイトがあり,ニセモノとは気がつかずに,そこへ自分のクレジットカード番号やパスワードなどを入力してしまうのです。

■問題事例

 C君は,高校を卒業し大学に進学しました。親元を(はな)れ一人暮らしを始めることになり,お金のことが心配だったので,学生向けクレジットカードの契約(けいやく)をしました。ある日,その契約した会社から「あなたのパスワードの更新(こうしん)期限がせまっています。」というメールがありました。C君はあわててそのメールの中に書いてあったサイトへ行き,口座番号(こうざばんごう)とパスワードを入力しました。数日後,カード会社から3万円の請求書(せいきゅうしょ)が送られてきました。見てみると,自分の知らないうちに勝手(かって)(だれ)かにかばんが買われていたのです。

■問題への対応

 クレジットカード番号やパスワードの情報は,お金にかかわってくる大事な情報です。小・中学生は自分でカードを使うことはあまりないかもしれませんが,管理には十分気をつけなければいけません。
 事例のような被害(ひがい)にあった場合は,すぐに家の人,そして国民生活センターなどへ相談し,警察にも届けましょう。
 もしうっかりと入力をしてしまったら,すぐにクレジットカード会社に連絡(れんらく)をして,他の人に使われないうちに,利用停止(りようていし)にしてもらうようにしましょう。
 もし,カードを使うようになった場合には,利用明細や銀行の口座通帳(こうざつうちょう)などを見て,身に覚えのないお金の出入りがないかどうかをときどき確認することが大事です。

■明日への対策

  • メールを送ってくる相手のことを簡単に信用しないようにしましょう。クレジットカードのパスワード変更(へんこう)の連絡など,大事な連絡が電子メールで送られてきたら,おかしいと思うようにしましょう。そのような大事な連絡は郵便で送られてくるのがふつうです。送られてきてメールの内容をそのまま信用してしまわないで,相手の銀行に電話などで確認をするようにしましょう。また,暗証番号(あんしょうばんごう)などを定期的に変更するようにすることも予防策(よぼうさく)として有効(ゆうこう)です。
<参考になるサイト>
フィッシング110番
http://www.npa.go.jp/cyber/policy/phishing/phishing110.htm
警察庁(けいさつちょう)「いわゆる「フィッシング」事案への注意喚起(ちゅういかんき)について」
http://www.npa.go.jp/cyber/warning/chuikanki/170527.htm
国民生活センター 「フィッシング被害(ひがい)
http://www.kokusen.go.jp/news/phishing.html
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