花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ


 昆虫の数と特徴について
モンタ博士。ぼく,もうプンプンだぜ。」
どうしたね。オー君。」
だって,このごろ,てくてく自然散歩に虫のことがぜんぜん出てないもん。」
あー,ごめんごめん。では,昆虫(こんちゅう)のこと,何でもいいから聞いてごらん。」
じゃあね,モンタ博士,昆虫ってどのくらいいるの?」
おっと,その前にモンタ博士から質問だよ。地球にはどのくらいの人がいるでしょうか?」
私,知ってるわ。たしか,60億人くらいだったかな。」
さすが,大きな数を勉強しただけあるね。では,昆虫は?」
ぼく,知ってるぜ。100万種類くらいだ。」
60億の人間と100万の昆虫では,どっちが多いの?」
決まってら,昆虫さ! あれ? 人間の数の方が多いな。あれ?」
オー君,あわてないで,昆虫は種類の数でしょう。人間をふくめたサルなどのほにゅう類(おっぱいを飲んで大きくなる動物)の種類数は,どのくらいなの? モンタ博士。」
待ってました。いいこと聞くね,花ちゃん。 ほにゅう類の仲間は,たった4,000種しか いないんだよ。昆虫は100万種といっても 本当は,300万,いや500万,1,000万種類いるかもしれないといわれているんだよ。」
いったい,昆虫はどれだけいるの?」
どれだけか分からないけど,すべての動物の4分の3は昆虫ということらしいからね。その数は,もうめちゃくちゃ,ちょーめちゃくちゃ,たくさんいるということは確かだね。」
ふーん。分かったような分かんないような??? ところで,モンタ博士,昆虫というと,ぼくは,すぐに,チョウや,カブトムシ,セミ,バッタとか考えてしまうけど,それぞれどんな特徴(とくちょう)があるの?」
そうだな。オー君は,何が一番好きなのかな。」
こまっちゃうな。カブトもいいし,バッタも好きだし,でも,やっぱチョウかな。」
それでは,今日は,チョウについてくわしくお話ししよう。」
モンタ博士,私は前から知りたかったんだけど,チョウとガはちがうんですか?」
オー君がいろいろ勉強しているから,聞いてみようか。」
エッヘン。まずチョウもガも同じ仲間だということです。よく,チョウはきれいで,ガはきたいないというけど,あれはウソです。ガだってきれいなものもいるし,チョウだって変な色しているのもいるしね。」
オオミズアオというガはきれいだよね。」
そのとおり。また,夜飛ぶのがガで,昼に飛ぶのがチョウというけど,それもウソですね。スズメガのなかまには,昼に飛ぶやつもいるんだ。」
よく知ってるね。オー君。さすがは虫博士だね。」
一番のちがいは,触覚(しょっかく)なんだ。ガの触覚は,先がとがっていたり,くしのようになっているけど,チョウは先が少し丸くなっているんだ。
このくらいのちがいだよね。モンタ博士。」
そのとおり,分かったかな。ところで,さっき話してたチョウの仲間のいろいろなグループについては,また今度お話ししましょう。」
オオムラサキからひと言,ごあいさつ!
 どうもぼくのことを誤解(ごかい)している人間が多いようで,ぼくはこまっている。ぼくは,国蝶(こくちょう)ということで,日本にしかいないと思っているだろう。そうじゃないんだな。中国,朝鮮(ちょうせん)半島にもいるんだぜ。
 今から65年くらい前に,蝶の好きな人たちが集まって決めたみたいだよ。でも法律(ほうりつ)があるわけじゃない。ぼくを国蝶ということで,採集(さいしゅう)してはいけないと思っている人間もいる。これもまちがいだ。
 ぼくはね,チョウの中でも,切手にまでなってしまって有名になっちゃったけど。案外多いんだぜ。どんどん採集して,ぼくの美しいすがたを見てくれよ。飛び方だって,モンシロチョウみたいに,ひらひらなんて飛ばないぜ,堂々と滑空(かっくう)するんだぞ。ぼくをつかまえてごらんよ。あみでぼくをとったときは,鳥をとったみたいに感じるぜ。ばさっばさっとね。ところで,山梨(やまなし)の長坂町(ながさかちょう)あたりでは,ぼくたちにとてもやさしくしてくれるんだ。仲間も多くてどこにでもいるんだ。まあ,一度遊びに来て見てください。



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