NO.82

ニンジンの花っていくつあるの?

「みなさん、この白い花が何だか分かるかな。4年生の畑にあったものだよ。」
「あれ? 何だろう。初めて見る花だな。」
「左にあるのはニンジンですね……。ということは、これはニンジンの花!」
「ピンポーン。そのとおりさ。みんなは、ニンジンを食べたことがあるだろう。でも、ニンジンの花はあまり知らないだろう。」
「モンタ博士、ニンジンの花はセリの花ににていますね。」
「そうだね、セリなどの花は、とても小さな花がたくさん集まっているんだ。」
「そうか。小さな花がたくさん集まって、一つのかさのようになっているぞ。」
「一つのかさのような花が、さらにまた集まって、大きなかさをつくっているみたいですね。」
「なんこくらいの花が集まっているのかな。チョキ、チョキ、チョキ。」
「モンタ博士、何をするんですか。」
「花の数を調べているのさ。 小さなかさには、25こくらいの花があるぞ。それがいくつ集まっているかというと、40こくらいの小さなかさがあるよ。」
「ということは、25×40だから……え! 1000この花があるぞ。」
「え! 1000こもあるの。」
「そうだね。半分と考えても500この花だね。すごいね。」
「でも、どうしてそんなにたくさんあるのかな。」
「でも、大きな花をさかせられないものは、小さな花をたくさんつけることにしたのね。」
「そうだね、いいところに気がついたね。どうしてだと思う?」
「虫たちをよぶためには、大きな花のほうがいいよね。」
「そうか、なぞはとけたぞ。小さな花をたくさん集めることによって、大きな花を形づくろうとしたというわけだ。」
「まさに、ちりもつもれば山となるということですね。」
「千里の道も一歩からといったところですね。」

ニンジンとゴボウとダイコンの昔話

むかしむかし、ニンジンとゴボウとダイコンがおふろをわかして入りました。はじめに入ったゴボウは、 「熱い・熱い」といって、真っ黒などろんこのまま、すぐにおふろから飛び出してにげてしまいました。
2番目に入ったニンジンは、熱いのをがまんしてじっとおふろにつかっていたので、真っ赤にのぼせて しまいました。3番目に入ったダイコンは、おふろの湯かげんもちょうどいいくらいだったので、ゆっ くりとおふろに入り、体もきれいにごしごしとあらうことができたので、真っ白になることができました。
それで、ゴボウ、ニンジン、ダイコンはそれぞれ、黒く、赤く、白くなったというわけです。まったく 科学的でないけど、おもしろい昔話は、これにておしまい。

ニンジンの葉っぱを見たい人は……

ニンジンの葉っぱを見たいけど、ニンジン畑まで行くのはめんどくさいという人のために、ニンジンの葉っぱ観察法を伝授する。まず、お料理に使ったニンジンのへたの部分を捨てないで、お水をはったお皿につけておくと、ニンジンの上の方から葉っぱが出てくる。一度試してみてください。


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