NO.74

ミミズだって生きているんだ! 友達なんだ!

オー君 「あれ? モンタ博士,向こうから花ちゃんが歩いてきますね。」
花ちゃん
モンタ博士 「そうだね,花ちゃんだね。あれ? 手に何か持っているね。」
オー君 「おーい,花ちゃん。何持ってるの。」
花ちゃん 「ほうら,これは,ミミズよ。」
オー君 「ヒエー! キャー! たすけて! ミミズだいきらいなんだ。たすけてー!」
花ちゃん 「ねえ,オー君。ミミズだって生き物, みんなみんな友だちなのよ。 どうしてきらいなの。歌にだって, あるでしょ。♪ぼくらはみんな生きている。 生きているから歌うんだ…。ミミズだって, オケラだって,アメンボだって♪ とあるでしょ。」
オー君 「だって,ミミズは虫じゃないもんな。虫は足が6本あるんだぜ。」
花ちゃん 「それじゃ,ダンゴムシはどうなの。足が14本もあるけど,オー君,ダンゴムシは大好きでしょ。」
オー君 「うーん。そりゃそうだけど…。ダンゴムシはムシじゃないけど,ムシだし…。 こまったな。」
モンタ博士 「まあまあ,二人とも,このさい,生き物の 仲間分けについて考えてみよう。まずね,足が6本の生き物,これを虫というけど,むずかしい言葉で,節足動物(せっそくどうぶつ)というんだ。ムカデやカニ,クモなどもこの仲間なのさ。」
オー君 「それじゃ,ミミズは?」
モンタ博士 「ミミズはかんけい動物というんだ。漢字で環形(かんけい)と書いて, 丸い形の生き物という意味なのさ。ミミズを輪(わ)切りにしたら丸いよね。ゴカイとか,ヒルも環形動物だね。」
花ちゃん 「ミミズって,地面の土をいい土にするのよ。だから,さわってもだいじょうぶ。生き物は自分の手でさわらないとダメなんですよね。モンタ博士。」
オー君 「そうか,分かった。おいら,これからミミズと仲良くするよ。ところでさ, どうしてミミズってやつは,いい土に変えることができるの。」
モンタ博士 「ミミズみたいに土の中で生活する動物を,むずかしい言葉で『土壌動物(どじょうどうぶつ)』と言うけど,これらの動物のはたらきとして,落ち葉などを食べて,うんことしておしりから出すんだ。その時,土がやわらかく細かくなって,たがやすということをするんだ。そして,ミミズのおなかを通る時に,植物が大きくなるために,必要な栄養(えいよう)となるものになるんだ。分かったかな。」
オー君 「へーえ! なーるほど。そういうことだったんだ。ところで,ミミズは足がないのに…,どうして動くことができるんだ。よし!これは,モンタ博士に聞かないで,自分で調べてみよう。てくてくをお読みのみんなも調べて。」

▼ミミズだって友だち

 私の本当の名前はホタルブクロといいますが,あちこちでいろいろな名前(方言)で呼ばれているんです。チョウチンバナ,トックリバナ,アメフリバナ,ポンポンバナ,ホタルグサ等々。どれも私の特徴をよくつかんでいるなーと感心してしまいます。私をじっと見つめてください。淡い紅紫色の花冠に小さな濃い紫色の斑点が私のチャームポイントかしら…。
 ところで,私の秘密を教えてあげましょう。それは,雌しべの先端部分が観察のポイントということかな。咲き始めたばかりの雌しべは先がとがっているのに,少したつと先端が3つに分かれるんです。それはなぜかというとね,同じ花では受粉しないようにするための工夫なの。雄蕊先熟花(ゆうずいせんじゅくか)というのね。くわしくは実物も見ながらでないとむずかしいかな。
 それから,私はキキョウの仲間なの。だから,葉をちぎると白い汁が出るのよ。うそだと思ったらやってみて!

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