NO.57

花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ

□トンボの羽について・グループ分けとその特徴

  ハグロトンボ成虫
ハグロトンボ成虫
花ちゃん 「この前のトンボのお話は,とってもお勉強になったわ。あれ,このトンボ,     どっかで見たことがあるけど,オー君,何という名前のトンボなの。」
オー君 「これは,羽が黒いだろう。だから,ハグロトンボというのさ。」
花ちゃん 「ふつうのトンボとずいぶんとちがうようね。」
オー君 「花ちゃん,ふつうのトンボってどういうトンボのことをいってるのかな。トンボといってもいくつかのグループがあるんだよ。」
花ちゃん 「ふーん,そうなんだ。なるほどね。」
オー君 「ジャーン,できあがり。トンボのグループ表だぞい。どうだ,すごいだろう。」

オー君のトンボグループ表

グループの名前 それぞれのグループのとくちょうなど
カワトンボG 体は大きいが細長い。複眼(ふくがん)がわりと小さく,両方がはなれている。
ヤンマG 体が大きくがんじょう。複眼は左右が一直線にくっついている。
イトトンボG 体が小さくて細い。複眼がはなれている。幼虫には3枚のえらがある。
サナエトンボG 体が太く,複眼ははなれている。前ばねは細長く,後ばねは三角形。
トンボG 体が太く長くない。複眼は左右が上でつく。産卵管(さんらんかん)がなく産み落とす。
アカトンボG ふつう体が黄・赤・かっ色でアカトンボ類とよばれる。
花ちゃん 「パチパチパチ。すごいね。オー君,よくできました。」
モンタ博士 「どれどれ,なかなかいいね。さすがオー君だ。それぞれの種類のトンボの名前を知ることも大切だけど,大きなグループで分かっていることの方が重要なんだね。全部の名前は覚えきれないし,覚える必要もないしね。」
オー君 「ところでさ,花ちゃん,ヤゴって見たことあるよね。」
花ちゃん 「もちろん,あるわ。」
オー君 「でもね,花ちゃんが見たことのあるヤゴって,オニヤンマやアカトンボ類のヤゴだと思うよ。カワトンボのヤゴってまったくちがう形をしているんだ。おいらが撮った写真を見てね。見比べるといいよ。」
  オニヤンマ
オニヤンマ

ハグロトンボ
ハグロトンボ
花ちゃん 「うわー,まるで水カマキリみたいですね。やっぱりヤゴは水の中にいて,小動物を食べたりするのかな。」
オー君 「そうだよ。生きたえさしか食べないから,飼うのがとても難しいのさ。」
モンタ博士 「今日はいろいろなトンボの仲間について,お勉強できてよかったね。トンボにもいろいろな形があるけど,ヤゴもそうなんだね。おもしろいことが分かってよかったね。」
オー君 「モンタ博士,それで終わらないでよ。まだまだ,おどろき,サプライズがあるんだ。」
花ちゃん 「何々,まだあるの。」
オー君 「あのね,ヤゴは水の中にいて,生きたえものをとるだろう。そのときにね,な,な,何と,あごが伸びるんだ。オニヤンマなんか,下あごが2〜3センチも伸びるんだ。まるでエイリアンみたいだぜ。」
花ちゃん 「見たい。見たい。私をヤゴ観察に連れてって……。」
  そして,二人でエイリアンに会いに行ったとさ……。

▼秋津の国とは…

 あきつ(秋津・蜻蛉)とはトンボの古名であり,トンボが多く生息するような水のきれいな国であったのだろう。神武(じんむ)天皇が大和(やまと)の山上から国見をして,トンボが臀口占(となめ―トンボが交尾して輪になり飛ぶこと)せるがごとくといわれたという故事から秋津島の国とは我が国の別称でもある。


戻る    【てくてく自然散歩シリーズ】 トップへ戻る
copyrights