NO.240

ナンジャモンジャはどんなもんじゃ!

「うわあー! きれいなお花ですね。」
「そうでしょ。このお花はとてもめずらしいものなのよ。」
「ふーん、そうなんだ。それで、このお花はどこにあったの。」
「この花はね、○○さんのおうちの庭にさいているの。」
「そうなんだ。モンタ博士は、このお花がさくのが待ち遠しくて、とってもとっても楽しみにしていたんだ。」
「今が一番の満開(まんかい)なんだって。それで、うれしいんですね。モンタ博士!」
「そうなんだ。このお花はとってもめずらしいものなんだ。日本のどこにでもあるというものではないんだよ。このお花は、モンタ博士もはじめて見るものなんだ。だから、わくわくドキドキなんだ。」
「へえー、そうなんだ。それで、このお花の名前は、なんじゃ?」
「あ! オー君。よく知っているわね。」
「え! どういうことかな。なんじゃ? どんなもんじゃろう?」
「あ! オー君。よく知っているわね。」
「え! どういうこと?」
「いまね、オー君は、この木の名前を当てたんだよ。つまり、この木はね、『なんじゃもんじゃ』というのさ。」
「なんじゃもんじゃ・・・・・・、へえー! おもしろい名前だなあ。おいら気に入っちゃった。」
「この木はね。正しい名前は『ヒトツバタゴ』というもので、日本でも九州の長崎(ながさき)県の対馬(つしま)や愛知県、岐阜(ぎふ)県のほんの一部にしか見られない、ほんとうにめずらしい木なんだよ。都内でも十数本しかないそうだよ。」
「それが、どうして○○さんのおうちにあるのですか。」
「それはね、この木の種をある人からいただいたそうなんだ。それで、○○さんちは、テニスコートをやっているけど、そのお店の名前にもなっているのさ。」
「ふーん、そうなんだ。なーるほどね。」
「ところで、モンタ博士。この前、植物図鑑(ずかん)で『なんじゃもんじゃ』と調べてもありませんでしたが・・・・・・、どういうことですか。」
「なんじゃもんじゃというのはね、その地方で見なれない種類(しゅるい)の大木や神社などにあるとうとい木を『なんじゃもんじゃ』とか言ったらしいのだよ。」

ナンジャモンジャについて

 同じモクセイ科の植物で、多摩地方によく見られるマルバアオダモという木があります。この木は4月下旬頃に花を咲かせますが、その花弁はやや色がくすんでいて、それほど目立つ花ではありません。このヒトツバタゴの花を見た時に、その透き通るような純白の色合いには、ほんとうに驚きました。あたかもシラユリの花のようなという形容がよくされます。対馬地方では、昔からこの木をウミテラシというそうです。それは、この花が咲くと、海に白く照り映えるからだそうです。


戻る    【てくてく自然散歩シリーズ】 トップへ戻る
copyrights