NO.215

サギのなかまのいろいろな特徴(2)

「うわあー! 大きな鳥ですね。」
「あ! こりゃ、アオサギだな。」
「そのとおりだね。サギはサギでも、アオサギと言うんだね。」
「サギの仲間(なかま)って、たくさんいるんですよね。モンタ博士。」
「そうだね。みんなの知っているサギって、どんなサギがいるか言ってごらん。」
「学校の近くでは、よくコサギがいますね。」
「コサギというのは、白いサギで、足が黄色ですね。」
「野鳥の会の人が、『黄色いスリッパをはいた鳥』と教えてくれたね。」
「それから、同じ白いサギでは、チュウサギとダイサギがいるわね。」
「コサギもそうだけど、これら白いサギは、大きさで見分けがつくんだ。それから、チュウサギやダイサギは、少し広い川のほうがよく見かけるね。」
「それから、サギの仲間は、このあたりでは見られないけど、クロサギ、ムラサキサギなど、色で区別(くべつ)もできるわね。」
「そうだね。それから、アマサギというのも、みんなで田んぼの所で見たよな。」
「オレンジみたいな色をあま色ということも野鳥の会の人に教えてもらったね。」
「ところでさ、アオサギというのは、どんなサギだったかな。」
「日本のサギの仲間では、一番大きいわ。」
「そうそう。それで、アオサギが飛び立つ時は、『どっこいしょ』って感じで飛ぶのが、何だかとってもかわいいね。」
「それから、えーっと。体が青いので……アオサギ? ……いや、体は青くないわ。」
「そうだ。そういえば、青くない。昔、青とは緑色のことを言ったらしいけど、緑色でもないぞ……。うーん。こりゃ、こまったな。」
「そうだね。モンタ博士にも少しお話しさせてよね。昔、白でも黒でもない中間的な色のことを『青』と言ったらしいのさ。アオサギは、灰色をしているだろう。それで、その灰色をさして、アオサギという名前になったのさ。」
「へえー。そうなんだ。」
「ふーん。そうなんだ。サギっていろいろなやつがいるんだね。」
「いろいろなサギがいるけど、『あ! サギだ。』で終わりにしてはいけないよ。大切なことは、いろいろなサギの特徴(とくちょう)を知ることにより、サギという鳥全体の特徴をつかむことだと思うね。」
「それって、どういうことですか。」
「そうだね。かんたんに言うと、どんな生き物でも言えるけど、あれは何、これは何と、いろいろなちがいを知ることも大切だけど、その仲間(なかま)の同じところを見つけることがもっと重要(じゅうよう)だということさ。相違点(そういてん)と共通点(きょうつうてん)。分類(ぶんるい)と総合(そうごう)ということかな……。まあ、そのうちゆっくりとお話しするね。」

アオサギのつぶやき

 私はアオサギといいます。この名前は奈良時代から使われていたそうです。大きさは約1mほどあり、羽を広げると2mくらいになります。重さも1〜2kgくらいあります。首と足が長く、飛ぶ時は首をS字のように折りたたんで飛びます。リラックスしている時も、首を縮めたようにしており、写真はけっこう無警戒な状態です。なお、水辺でえさを探したり、警戒したりしているときには、首を長く伸ばしています。


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