NO.212

鳥の羽の形のちがいのあれこれ 1

「花ちゃん! いいもの拾っちゃった。」
「あら! これは鳥の羽ね。」
「いいだろう。おいら,これからは鳥の羽集めをするんだ。」
「どれどれ,見せてごらん。オー君はいいものを拾ったね。拾いものから観察(かんさつ)は始まるんだね。羽一枚(いちまい)だって『自然からのメッセージ』だね。」
「モンタ博士! 鳥は種類(しゅるい)によって,羽の色や形がいろいろあるんですね。」
「そうだね。それじゃ,羽について,科学的に見たり考えたりしてみようか。」
「コサギのような白い鳥は白い羽,カラスのような黒い鳥は黒い羽……だよね。」
「でも,コサギやカラスばかりが鳥じゃないわよ。いろいろなきれいなもようの鳥は,羽の色やもようもいろいろあるでしょうね。」
「もちろんそうだろうね。大きさや形,もようから,どんな鳥かを想像(そうぞう)するのは楽しいことだね。」
「羽を拾ったら,何という鳥かを調べるのは,クイズみたいだ。」
「鳥の羽図鑑というのもあるからね。それを見ながら絵合わせして,調べるといいと思うよ。ところで,鳥の羽は,体の生えているところによって形がちがうことを知っているかな。」
「え! 体の生えているところで形がちがう……? どういうことですか。」
「それじゃ,羽の形でどこにあった羽か分かるわけ……?」
「そうだよ。分かるんだよ。下の写真を見てごらん。」
「あれあれ? 3つとも形がちがうぞ。」
「Aの羽はよく見るけど,BやCの形の羽もあるんだ。」
「Aの羽は,軸(じく)といってかたい骨(ほね)みたいなものがあるだろう。それが,どっちかにかたよっているだろう。それに,少しカーブしていて,ちょっとアーチのようにそっているのも分かるかな。」
「ふむふむ。なるほど。」
「Bの羽は,ほとんどまっすぐで,軸はまん中でAのようなかたよりはないね。」
「ふむふむ。なるほど。」
「Cの羽は,やわらかくて,短いものが多いね。つまり,鳥の羽は,体の生えているところや目的によって,形がちがうのさ。ところで,Aの羽は左の羽だね。」
「え! 右の羽か左の羽かも分かっちゃうんですか。」
つづく……。

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