NO.203

旧暦の月の特別な名前といわれ

「きのうの夜は、とてもお月様がきれいだったね。」
「うん。おいらも見たよ。まん丸だったね。」
「わたしも見たわ。わたし……、お月様を見ると……何となく故郷(ふるさと)を思い出してしまうの。やっぱり……わたしって、かぐや姫(ひめ)かな。」
「え! 花ちゃんがかぐや姫! そんな……。」
「え! オー君。何て言ったの。おとめ心が分からないの! もうきらい!」
「まあまあ、二人仲良くしようよ。それじゃ、今日は、月について考えてみよう。そうだ。二人にクイズだよ! さて、何て読むかな。」
「……シーン。」
「……シーン。」
「この文字はね、『きさらぎ』と読んで、2月ということなんだ。昔はね、1月から12月までを特別(とくべつ)な言い方をしたんだね。」
「ふーん。そうなんだ。あれあれ……下にも何か書いてあるね。」
「睦月というのはね、『むつき』と読んで1月のこと。弥生というのはね、『やよい』と読んで3月のことなんだ。」
「へえー。そうなんですか。それでは、そのほかの月もいろいろな呼び方があるんですか。」
「そうなんだ。低学年の子は、名前をおぼえるだけでもいいよ。高学年の子は、どうしてそういう意味なのかも知っておくといいね。」
「うわあー。いっぱいあるな。どうやっておぼえたらいいのかな。」
「うーん。何かいい方法(ほうほう)はないかな。」
「そうだ! 頭の字をならべ、じゅもんのようにおぼえたら……【むきやうさみふはなかしし】とか……。ただひたすら、何度も何度も声に出してみることもいいね。それから、何かの紙に書いたりするといいかもよ。まあ、自分でいいと思った方法で、いろいろと工夫(くふう)しておぼえてごらん。」