NO.200

針葉樹のお話(1)裸子植物

「あれあれ? 何だ,こりゃ?」
「ははーん。なるほど。今日は,針葉樹(しんようじゅ)のお話ですね。モンタ博士!」
「ピンポーン。そのとおり。今日は,針葉樹のお話さ。」
「な,な,何だよ。そのしん……なんとかって……,何だ?」
「あれあれ,わすれちゃったの。オー君。葉っぱが細長くて,針(はり)のような葉っぱをつける木を針葉樹というのよ。」
「あ! おいら,思い出した。マツとか,スギなんかも針葉樹というんだよね。でも,ちょいと待てよ。そんじゃ,ふつうの葉っぱは何て言うんだ。」
「ほほー,なるほど。いい質問(しつもん)だ。花ちゃん,知ってるかな。」
「ええっと……,ふつうの葉っぱは……落葉樹(らくようじゅ)? いや,ちがうわ。常緑樹(じょうりょくじゅ)? いや,これもちがうか……,あー……。何だか分からなくなっちゃった。」
「そうだね。それじゃ,今からきちんと整理(せいり)しようね。」
「うん,そうしよう,そうしよう。針葉樹でない葉っぱを何て言うかだったよね。」
「まず,針葉樹というのは,針のように細いからだね。それに対して,葉っぱが広いものを広葉樹(こうようじゅ)というのさ。つまり,葉っぱの形についてのよび方だね。」
「落葉樹とか常緑樹というのは……?」
「まず,落葉樹というのは,漢字を見ても分かると思うけど,冬になると,葉っぱを落としてしまう木だね。それに対して,常緑樹というのは,常(じょう)という漢字があるけど,その意味は「いつも」ということだ。だから,いつも緑色で冬でも葉っぱをつけているということさ。つまり,いつも葉っぱをつけているかどうかというよび方だね。」
「分かりました。分かりました。これでやっと整理がつきました。」
「よかったね,花ちゃん。」
「あ! ところで,言いわすれたけど,写真にもあるモミ・イヌガヤ・ツガは,裸子植物(らししょくぶつ)ともいうんだよ。」
「え! 裸子植物? 何だ,そりゃ?」
「また聞いたことのない名前ですね。」
「針葉樹と広葉樹のほかにまだあるの。」
「落葉樹と常緑樹のほかにまだあるの。」
「裸子植物の『裸』とは『ら』と読み,『はだか』ということなんだ。」
「モンタ博士,何がはだかなんですか。」
「つまりね,はだかとはね,種子になるところがはだかでむき出しになっていることで,反対に種子になるところが子房(しぼう)にくるまれているものを被子(ひし)植物というのさ。このお話は,また今度ゆっくりとしてあげようね。」

戻る    【てくてく自然散歩シリーズ】 トップへ戻る
copyrights