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「モンタ博士! ニュースです。大ニュースです。」 |
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「どうしたの? どうしたの?」 |
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「今,ぼくたち3年生は理科の学習で,カイコを飼(か)っているんです。」 |
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「カイコというのは,まゆから絹糸(きぬいと)をとるために,飼育(しいく)されているガの仲間(なかま)なんです。」 |
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「そうだよね。それは知ってるよ。それがどうしてニュースなの。」 |
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「そのカイコの原種(げんしゅ)のクワゴをぼくたちが見つけたんです。」 |
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「クワゴを見つけた? ほんと! すばらしい。ブラボー! はくしゅパチパチパチ。」 |
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「原種ってなあに?」 |
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「原種っていうのは,品種改良(ひんしゅかいりょう−人間が手をくわえてよりよいものにすること)される前の,もともとの野生の植物や動物という意味なんだ。」 |
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「つまり,カイコというのは,5000年くらい前から,人間が品種改良しながら作った虫ということなのさ。」 |
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「そのカイコの原種がクワゴという虫なんだ。」 |
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「へえー。3年生のみんなはよく知っているね。感心(かんしん)。感心。」 |
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「そのクワゴをぼくたち3年生が見つけたんです。」 |
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「それが上の写真だね。うれしいね。モンタ博士もはじめて見るよ。」 |
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「え! モンタ博士もはじめて見るんですか。」 |
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「そうだよ。だから,とてもうれしいのさ。3年生のみなさん。どうもありがとうね。モンタ博士はね,クワゴのまゆは見たことがあるけど,幼虫(ようちゅう)ははじめてなんだ。」 |
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「え! クワゴもまゆを作るの。どんなまゆなの。」 |
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「ほーら。見てごらん(下の写真)。これがクワゴのまゆなんだ。カイコのまゆとどうちがうだろうね。」 |
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「カイコのまゆとはちがって,ちょっと色がついているよ。」 |
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「それから,カイコより少し小さいみたいだよ。」 |
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「カイコの仲間なのにぜんぜんちがうね。」 |
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「それじゃ,どんなところが同じだろうね。」 |
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「白い糸がいっぱいあるところかな。」 |
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「形は少しにているよ。それから,クワゴもクワの葉を食べるよね。」 |
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「そのとおりだね。形や大きさなどをしっかり見ようね。そして,同じこととちがうことをきちんと観察(かんさつ)してみることが大切なんだ。比較(ひかく)してみるというのは,とても科学的(かがくてき)な見方だね。それから,五感(ぎかん)を使って観察することも大切だね。みんなの住んでいる町には,いろいろな花や虫がいるだろう。これからも興味関心(きょうみかんしん)をもって,たくさんの動植物の観察をしようね。」 |