NO.173

リンゴとカキの観察 その1(こたつでできる植物観察)

「花ちゃん,オー君,元気かい。今日は二人にくだものを持ってきてあげたんだ。おいしそうなカキとリンゴだろう。」
「わたし,くだものだーいすき。」
「リンゴとカキの観察(かんさつ)をするぞ。といっても食べることだけど……まあ,食べるということは五感を使う観察だから,勉強にもなるし……,いただきまーす。」
「そんなにあわてないで,食べる前によーく観察してみようよ。くだものや野菜(やさい)は,食べ物としてはよく見ているだろ。でも,くだものや野菜だって植物だよね。植物のどの部分を食べているか考えたことあるかな。」
「そういえば,ミカンやイチゴで食べているところは果実のどこなんだろうな。」
「そういえば,タマネギを横に切ると,なぜわっかになるのかな。考えてみると,よく分からないことばかりだな。」
「そうだろう。野山に行かないと植物の観察はできないと思っているだろう。でも,そうではないよ。観察する材料(ざいりょう)はおうちの中にもたくさんあるのさ。」
「なるほど,そのとおりだ。今は外が寒いし,草や花もねむっている時だから,くだものや野菜の観察もおもしろそうだな。」
「『こたつ』でできる植物観察ということですね。ばんごはんの後のデザートを食べながらでも植物観察はできるのね。」
「野外で見る植物の果実(かじつ)はほとんどが小さいものばかりだろ。でも,くだものや野菜の果実は,大きくて観察しやすいよね。それに,おうちの人といっしょに観察するのも楽しいね。果実に入っていた種をまいて,芽の出 てくる様子を観察してハチに植えたり,春を待って花のつくりを調べれば,植物のようすもよく分かり,興味(きょうみ)も深まるね。」
「それで,モンタ博士は今日リンゴとカキを持ってきてくれたんだ。」
「食べたいな。という思いはちょっとがまんして,じっくりと見てみよう。」
「ここに持ってきたのは,リンゴとカキだよ。さあ,花ちゃん・オー君。よーくよーく観察してごらん。」
「でも,どうやって観察すればいいのかな。」
  つづく……。

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