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「モンタ博士! イチョウって,どうしてイチョウという名前なんですか。」 |
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「そうだね。名前から調べるということはいいことだね。でも,今日は二人でインターネットで調べてごらんよ。モンタ博士はギンナンを食べる用意をしておくからね。それじゃ,がんばってね。バイバイ。」 |
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「あれ? モンタ博士がいなくなっちゃった。でも,まかせといて。この花ちゃんは,パソコンの達人(たつじん)ですからね。」 |
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「えーと。それでは,イチョウの名の由来(ゆらい)からだよ。」 |
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「あ! 書いてあるわ。何々,イチョウの葉の形がカモの足ににていることから,中国では鴨脚(かもあし)と書いて「ヤーチャオ」とよばれ,それがなまって,イーチャオ,イチャオ,イチョウ……とよばれるようになったらしいわ。」 |
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「ふーん,おもしろい名前のつけ方だね。でも,けっこうむりがある感じだね。それじゃ,次にギンナンには,どんな栄養(えいよう)があるかだ。」 |
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「ふむふむ,たんぱく質(しつ)やアミノ酸(さん)をバランスよくふくむ栄養価(えいようか)の高い食品と書いてあるわ。でも,ちょっと待って,メチルビリドキシン? という中毒(ちゅうどく)物質がふくまれているそうよ。」 |
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「だから,ギンナンをあまりたくさん食べてはいけないということなんだね。」 |
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「あれあれ,ちょっと待って,ギンナンがたくさんとれる年があるんだわ。」 |
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「何だって,どういうことかな。年によってちがいがある?」 |
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「イチョウには,大量にギンナンをつける『表年』(おもてどし)と,ギンナンがあまりつかない『裏年』(うらどし)とがあるそうよ。ふむふむ,なるほど。ギンナンをつけることで栄養をとられたために,豊作(ほうさくーたくさんとれること)の次の年は不作(ふさく)になるんだわ。」 |
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「なるほど,そういうことか。」 |
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「それから,今年が表年なのか裏年なのかは,一本一本の木によってちがうそうよ。今年のイチョウは,どっちだろうね。」 |
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「そうだね。たくさんのギンナンが落ちているというのは,今年は表年だということじゃないかな。そう,たぶん,表年だよ。あ! ちょっと待って。表年とか,裏年とかは,ギンナンだけに言えることなのかな。」 |
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「そうか,今年はカキの実りがいいなあとか,今年はクリの実りが今一つだったなあとか,わたし,聞いたことがあるわ。」 |
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「そうだよ,花ちゃん。表年とか裏年というのは,リンゴやブドウ,それから,ミカンなどでも言えることなんだ。」 |
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「そうね。今度,モンタ博士にも聞いてみましょうね。あれ? あっちから大急ぎで走ってくるのは,モンタ博士みたいですね。」 |
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「おーい,花ちゃん。おーい,オー君。見つけたぞ。見つけたぞ。これこれ!」 |
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「あれ,モンタ博士が何かを発見したみたいだね。」 |
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「そうね。手に何か紙のような物を持って走ってくるわ。」 |