NO.169

イチョウ・・・名前の由来

「モンタ博士! イチョウって,どうしてイチョウという名前なんですか。」
「そうだね。名前から調べるということはいいことだね。でも,今日は二人でインターネットで調べてごらんよ。モンタ博士はギンナンを食べる用意をしておくからね。それじゃ,がんばってね。バイバイ。」
「あれ? モンタ博士がいなくなっちゃった。でも,まかせといて。この花ちゃんは,パソコンの達人(たつじん)ですからね。」
「えーと。それでは,イチョウの名の由来(ゆらい)からだよ。」
「あ! 書いてあるわ。何々,イチョウの葉の形がカモの足ににていることから,中国では鴨脚(かもあし)と書いて「ヤーチャオ」とよばれ,それがなまって,イーチャオ,イチャオ,イチョウ……とよばれるようになったらしいわ。」
「ふーん,おもしろい名前のつけ方だね。でも,けっこうむりがある感じだね。それじゃ,次にギンナンには,どんな栄養(えいよう)があるかだ。」
「ふむふむ,たんぱく質(しつ)やアミノ酸(さん)をバランスよくふくむ栄養価(えいようか)の高い食品と書いてあるわ。でも,ちょっと待って,メチルビリドキシン? という中毒(ちゅうどく)物質がふくまれているそうよ。」
「だから,ギンナンをあまりたくさん食べてはいけないということなんだね。」
「あれあれ,ちょっと待って,ギンナンがたくさんとれる年があるんだわ。」
「何だって,どういうことかな。年によってちがいがある?」
「イチョウには,大量にギンナンをつける『表年』(おもてどし)と,ギンナンがあまりつかない『裏年』(うらどし)とがあるそうよ。ふむふむ,なるほど。ギンナンをつけることで栄養をとられたために,豊作(ほうさくーたくさんとれること)の次の年は不作(ふさく)になるんだわ。」
「なるほど,そういうことか。」
「それから,今年が表年なのか裏年なのかは,一本一本の木によってちがうそうよ。今年のイチョウは,どっちだろうね。」
「そうだね。たくさんのギンナンが落ちているというのは,今年は表年だということじゃないかな。そう,たぶん,表年だよ。あ! ちょっと待って。表年とか,裏年とかは,ギンナンだけに言えることなのかな。」
「そうか,今年はカキの実りがいいなあとか,今年はクリの実りが今一つだったなあとか,わたし,聞いたことがあるわ。」
「そうだよ,花ちゃん。表年とか裏年というのは,リンゴやブドウ,それから,ミカンなどでも言えることなんだ。」
「そうね。今度,モンタ博士にも聞いてみましょうね。あれ? あっちから大急ぎで走ってくるのは,モンタ博士みたいですね。」
「おーい,花ちゃん。おーい,オー君。見つけたぞ。見つけたぞ。これこれ!」
「あれ,モンタ博士が何かを発見したみたいだね。」
「そうね。手に何か紙のような物を持って走ってくるわ。」

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