NO.155

コケいろいろ

「うわあー。こりゃ,何ですか。」
「キノコみたいだけど…,ちがうみたいね。でも,何だかとってもかわいいですね。それに,形がユーモラスですね。」
「そうだね。おもしろい形をしているね。」
「緑色をしているから,植物でしょうね? でも,何だろう。何の仲間(なかま)かしら。」
「上の写真はね,ゼニゴケという『コケ植物』の仲間なんだよ。」
「そうか! コケか。ところで,緑色をしている植物というのは,光合成(こうごうぜい)というのをしているんでしょ。」
「さすが,オー君はむずかしい言葉を知っているね。光合成というのは,葉緑体(ようりょくたい)という緑のもとを持っていて,自分で栄養(えいよう)を作り出す生き物なんだよ。むずかしい言葉で『独立栄養(どくりつえいよう)』とも言うんだ。」
「キノコやカビとはちがうということですね。」
「キノコやカビなどは,自分以外のほかの生き物に栄養をたよっているので,従属(じゅうぞく)栄養というんだよ。むずかしいお話になって,ごめんね。ところで,コケ植物は,キノコやシダ植物とは,大きなちがいがあるんだけど,知っているかな。」
「…???」
「…???」
「ちょっとむずかしかったかな。それじゃ,ふつう植物はどうやってふえるんだったかな。」
「それは,もちろん,種や球根を植えたりするわ。」
「それから,枝(えだ)をさしたりするだけでも,植物は成長(せいちょう)したり,ふえたりするよ。」
「ところが,コケ植物は種がなくて,その代わりに胞子(ほうし)というものでふえていくんだよ。この胞子というのは,シダ植物やキノコ,カビなども持っているんだよ。それじゃ,下の表にまとめてみるよ。」
※水や養分の通り道のことを維管束(いかんそく)といい,シダ植物以上を維管束植物といい,キノコ・コケにくらべて進化している。

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