|
「お! こいつは,やっぱり忍者(にんじゃ)だな。」 |
|
「何してるの,オー君。あ! アマガエルね。」 |
|
「そうだよ。この前,つかまえたんだ。見てごらん,ガラスびんにぴったりとはりついているだろう。こいつは,やっぱり忍者だよ。」 |
|
「ほほー。これは,ニホンアマガエルだね。かわいいね。」 |
|
「へえー。本当の名前はニホンアマガエルというんですか。ところで,モンタ博士。日本にはどのくらいのカエルがいるのかな。」 |
|
「そうだね。40種類(しゅるい)くらいかな。アカガエルの仲間(なかま),アオガエルの仲間,アマガエルの仲間,それにヒキガエルの仲間などに分かれるんだよ。でもね,ほとんどが沖縄(おきなわ)などの南のあたたかい所に多いのさ。この近くでは,10種類くらいしかいないと思うよ。」 |
|
「へえー,そうなんですか。カエルってそんなに種類が多くないんですね。」 |
|
「そうだね。でも,カエルについては,まだまだ分からないことがたくさんあるそうなんだよ。葉っぱの上にちょこんとすわっているカエルがいたら,手にとる前に,じっくりと観察(かんさつ)してみようね。」 |
|
「指の先にある吸盤(きゅうばん)でしっかりとくっついているんですね。」 |
|
「そうだよ。それから,両方の手でかごをつくるようにしてみると,にげるようにあばれるから,やってごらん。」 |
|
「へえー,そうなんですか。今度やってみようっと。」 |
|
「それから,カエルをおとなしくさせるには,手のひらにあおむけにねかせて,おなかを指でそっとなでてごらん。きっとおとなしくなるよ。やってごらん。おもしろいぞ。」 |
|
「へえー,そうなんですか。今度やってみよっと。」 |
|
「ところでね,緑色のカエルたちといってもいろいろな種類がいるんだよ。」 |
|
「え? 緑色のカエルって,アマガエルだけじゃないんですか。」 |
|
「日本には,緑色のカエルとして,アマガエルのほかに,シュレーゲルアオガエルと,モリアオガエルなどがいるんだよ。そのちがいや観察のポイントなどを下にくわしくかいておいたから,見るといいよ。」 |
「おいらは,シュレーゲルアオガエルなんだ。アマガエルとにているけど,目の近くに黒い線はないよ。白いあわの中に,白いたまごをうむんだよ。」 |
|
|
「ぼくは,アマガエルさ。低い木や草の上で生活しているんだ。あさい水の中に,パラパラとたまごをうむんだよ。それから,目はだいだい色だよ。鼻から目にかけて黒い線があるんだ。」 |
|
|
「わしは,モリアオガエルさ。アマガエルやシュレーゲルアオガエルとくらべると少し大きいぜ。水辺(みずべ)にはりだした木の上にたまごをうむんだよ。」 |
|
|
注意……生き物をさわった後は,手をあらおう!
アマガエルやヒキガエルなどの皮膚(ひふ)には,有害(ゆうがい)な物質が分泌(ぶんぴつ)されています。カエルにさわった手で,目をこすったり,口をさわったりしないように注意しましょう。なお,カエルに限らず,いろいろな生き物にふれた後,観察が終わったら,必ず手をあらうように心がけましょう。