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「前号は,フキについていろいろとお勉強できたわ。オー君,どうもありがとう。それにしても,オー君は,食べることについては,よく知っているわね。感心しちゃった。」 |
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「食べるのは,おいらにまかせて。フキのほかに,春の山菜(さんさい)と言えば,タラの芽(め),ツクシ,セリ,ヨモギ,ノビルなどなど,いっぱいあるんだよね。どれもみんなとっても,まいうーだよ。」 |
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「それからね,コゴミもとてもおいしいよ。」 |
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「コゴミ? あんまり聞いたことないわ。」 |
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「あのね,正しくは,シダ植物のクサソテツというんだよ。」 |
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「もうそろそろ,のびはじめているだろうね。さあ,みんなでとりに行こうか。」 |
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ということで,三人で,てくてく出かけていったとさ……。 |
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「どこ,どこにあるの。」 |
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「ほら,そこに,のびている草があるだろう。それが,コゴミさ。」 |
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「ふーん。こんなにまるまっているんだ。おもしろい形ですね。」 |
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「そうだね。一度見たら,すぐに覚えてしまう形だね。さあ,みんなでどんどんとろうね。たくさんとれたら,となり近所のみなさんにおすそ分けしてあげようね。」 |
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「モンタ博士に質問(しつもん)です。どうすれば,山菜とりが上手になるんですか。」 |
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「山菜とりのコツというのはね,どこに何があるかをしっかりと覚えておくことだね。このコゴミはあの川の近くとか,あそこの田んぼの近くとか,……あちこちにあるよ。」 |
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「なーるほど。そういうことですね。これから,花ちゃんは山菜博士になりまーす。ところで,このコゴミというのは,どうやって食べるんですか。」 |
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「さあ,それでは,『シェフもんた』の登場だぞ。」 |
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「いよー! 待ってました。腕前(うでまえ)をはいけんさせてください。」 |
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「うわあー,楽しみ。早く食べたいわ。」 |
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「まず,お湯をわかして,よくあらったコゴミをゆでる。この時にお塩を少し入れると,緑色があざやかになるそうなんだ。」 |
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「それから……。」 |
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「次に,お湯をきってから,冷(つめ)たい水につけることがポイントだね。」 |
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「それから,それから……。」 |
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「おかかとおしょうゆで,はい,できあがり。」 |
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「ふーん。それだけですか。かんたんなんですね。」 |
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「おっと,わすれてはいけないのが,パラパラとビタミンT(アイ…愛)だ。」 |
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「それから,しょうゆマヨネーズでもけっこううまいんだよ。」 |
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「それから,ごまあえや,からしみそあえ,くるみあえ,みそしる,しょうゆ,油いため,などなど,いろいろと調理法(ちょうりほう)があるから,チャレンジしてみるといいね。ともかく,コゴミというのは,あくぬきしなくても食べられるからいいんだよ。さあ,花ちゃん。コゴミ料理にチャレンジだ。」 |