NO.113

季節の花・・・春の巻 その1

「あたたかくなったわね。」
「雨がふって、寒い日もあるけど、土曜日・日曜日はお天気もよくなるみたいだよ。てくてくするのに最高だね。」
「てくてくすることは、もちろんすばらしいことだけど、たまには、手にとって、ゆっくりとじっくりとながめながら、絵にかくのもいいよ。これからは、季節の花の絵を紹介するね。図鑑(ずかん)で色を見てぬりえみたいに楽しんでもいいし、自分でお気に入りの絵をかくのもいいよ。」
モミジイチゴ(バラ科)
 葉っぱがモミジのような形をしているので、この名前がつきました。また、 実がイチゴみたいで、6月ごろにオレンジ色にじゅくして、とてもおいしいのです。黄苺(キイチゴ)とよんでいます。黄色いイチゴが実ります。花は真っ白で、とてもきれいです。トラマルハナバチなどが蜜(みつ)をすいに花によく来ています。
エイザンスミレ(スミレ科)
 いろいろなスミレがありますが、一番多くふつうに見られるのは、タチツボスミレというスミレです。スミレはどれも葉っぱの形がまるかったり、細長かったりしますが、このスミレだけは、葉っぱがきれこんでいるのが特徴(とくちょう)です。さあ、スミレがさく野山の道をてくてくしながら、いろいろなスミレと会いましょう。
ヤマザクラ(バラ科)
 校庭のソメイヨシノやシダレザクラは花吹雪(はなふぶき)となって、目を楽しませてくれています。さて、このサクラは山にあるサクラなので、ヤマザクラといいます。花がさくのと同時に葉っぱもいっしょに開きます。雑木林(ぞうきばやし)を遠くからながめてみましょう。いろいろな緑の木々の中に、点々とヤマザクラの花がみごとです。

絵を描くことの大切さ

絵を描くということはどういうことか。上手、下手とよくいうけれど、あまり気にしないでのびのびと描くことが大切ですね。特に、植物の絵というのは、描くことよりも、見ることに意味があるのです。対象に向かって、じっくりと見て、静かに見て、細かく見る。にらめっこみたいなものだと思います。何度も見ているうちに発見があり、継続的に見ることは観察力の高まりにもつながります。観察力……これを鍛えるためにも、絵を描くことはとてもいいことです。とは言っても、何と言っても楽しむことが一番。よくかけた!うまくかけた!と自分を褒めたり、自信をもちながら描きつづけましょう。


戻る    【てくてく自然散歩シリーズ】 トップへ戻る
copyrights