トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (4)とりのなかま
6.その
 (4)実験じっけん観察かんさつ調査ちょうさから
(679)カラスのあたまいのはなぜか?
写真1
オーくん
「モンタ博士はかせ! カラスがゴミをちらかしています。こまったとりですね。」

「そうだね。くろからだでちょっとこわそうだしね。でも⋯⋯。」
モンタ博士

花ちゃん
「カラスは身近みぢかとりだけど、害鳥がいちょうとしてきらわれていますね。」

「そうだね。人間にんげん農作物のうさくぶつなどにもがいあたえるとりだね。でも⋯⋯。」
モンタ博士

オーくん
「でも⋯⋯。でも⋯⋯ってどうしたんですか。モンタ博士はかせ!」

「カラスって、あまりイメージのくないとりだけど、それでいいのかな。きらいだ。気持きもわるいだけで、なにらないのも問題もんだいだとはおもわないかい。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうえば、カラスってどんなとりなのかな。カラスについて、らないことばかりだわ。すこしはかんさつべんきょうをしてみるのもいいかもしれませんね。」

オーくん
「そうだね。カラスに興味きょうみ関心かんしんをもってれば、ちょっとはかわいいところやその、いろいろなようすをることはいことだね。」

「そうだ。今日きょうはみんなで『カラス』について調しらべてみよう。ところで、カラスというのは、どんなしゅるいがいるかっているかい。」
モンタ博士

花ちゃん
「ハシブトガラスとハシボソガラスというのはいたことがありますが⋯⋯。」

したにそれぞれのカラスの写真しゃしんがあるので、がついたことがあればってごらん。」
モンタ博士

写真2
オーくん
「どちらもよくているけど、くちばしがちょっとちがうみたいだね。」

花ちゃん
「そうね。写真しゃしん(1)のハシブトガラスはくちばしがふとく、かおがすこしおでこのようね。」

オーくん
写真しゃしん(2)のハシボソガラスは、ほそくてまっすぐなかんじだね。」

二人ふたりともよくかったね。『ハシ』とはくちばしのことなんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「モンタ博士はかせ! カラスは、どんなところんでいるのですか。」

「あるほんによると、駅前えきまえ街中まちなかかけるのは、ほとんどがハシブトガラスで、農村部のうそんぶかわ公園こうえんなどではハシボソガラスがおおいとわれているそうだけどね、いちばんのちがいはごえなんだ。ハシブトガラスはおおきなこえで『カアカア』とくそうだけど、ハシボソガラスは、『ガアガア』とくんだそうだ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。なるほどそうなんですか。それから、カラスってあたまがいいっていますが、本当ほんとうなんですか。」

花ちゃん
「カラスは、クルミやかいのようなかたいカラにつつまれたものを、空中くうちゅうからとしてってべるといたことがありますが、本当ほんとうなんですか。」

本当ほんとうらしいよ。それに、道路どうろにクルミのいて、くるまにひかれてれるのをって、クルミをべるカラスもいるそうだよ。」
モンタ博士

オーくん
「へえー。それはすごいですね。でも、どうしてそんなにあたまがいいのですか。」

「それは、カラスののうほかとりとくらべてとてもおおきいからなんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
おおきいって、どのくらいあるのですか。」

「みんながよくっているとりでは、ニワトリがいるよね。ふつうニワトリはのうおもさが3グラムくらいだそうだ。それにたいしてカラスは10gもあるというからおどろきだね。」
モンタ博士

オーくん
「へえー! すごい。3ばい以上いじょうもあるんだ。」

とく大脳だいのうおおきいのが特長とくちょうなんだ。大脳というのは、記憶きおく視覚しかくちから)、ちょうかくく力)などにかかわる部分ぶぶんでね、それで、記憶力きおくりょくすぐれているとわれているんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「カラス! すごいですね。」

人間にんげんかお見分みわけられるそうでね、ひとかおじゃしんったもの用意よういして実験じっけんしたそうだ。つまりね、たとえばのはなしだけど、モンタ博士はかせはなちゃん・オーくんの3にんの顔写真をフタに貼った入れ物を用意して、モンタ博士の顔写真の入れ物だけにものれて、なんかいかくりかえしたら、花ちゃんやオー君の顔写真の物はをくれずに、モンタ博士の顔写真のはこだけをつついていたということなんだ。」
モンタ博士

オーくん
「なかなかおもしろそうなじっけんですね。なつやすみのゆうけんきゅうでもやってみたいですね。」

「そうだね。ぜひやってごらん。それからね、カラスがえさべる工夫くふうや、餌かくしのおはなしなどもあってね、カラスの学習がくしゅう能力のうりょく記憶力きおくりょくたかさがすごいということなんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「カラスってすごいんですね。ゴミをあさったり、ちらかしたりするカラスにはこまったものですが、カラスも自然しぜん一部いちぶですよね。きらい! いや! とってばかりではなく、これからもすこしカラスについて観察かんさつなどをとおしてまなんでいきますね。」

カラス対策たいさくとして、どうすればいいのか。
 ゴミらすカラスの集団しゅうだんこまっているひとはたくさんいます。ゴミをてないのが一番いちばんよい方法ほうほうですが、現実的げんじつてきにはそうもいきません。これまでいろいろとわれてきたカラス対策たいさくについて、以下いかしるしましたので、ぜひ参考さんこうにしてください。
まずはゴミのかた注意ちゅういすることです。ごみバケツにれてそとにおくのが方法ほうほうですが、カラスがフタをけてしまうこともあるので、頑丈がんじょう簡単かんたんにフタのひらかないもの使つかいましょう。
ゴミをしてから収集しゅうしゅうされるまでの時間じかんみじかくするために、収集しゅうしゅう時間じかん直前ちょくぜんに出すのがよいでしょう。
カラスけのネットをかぶせるのも方法ほうほうですが、あらいとすきからくちばしをんでしまうし、ネットがかるいとってしまうこともあります。目のこまかいネットで固定こていすることです。
むかしからはたけ案山子かかしいたりします。また、ホームセンターなどでは、カラスけグッズもいっぱいあります。これらは、一時的いちじてき効果こうかがありますが、学習がくしゅう能力のうりょくたかいカラスには効果がうすれてしまうこともあるようです。そこで、案山子かかし位置いちえたり、グッズをこまめに数日すうじつおきに変えたりする方法ほうほう必要ひつようになります。
あるほんによると、にんげんあかあおみどりひかりさんげんしょくわせで認知にんちしていますが、とりえささが場合ばあいおおく、カラスはそれにくわえていろも組み合わせ、よん原色げんしょくものているそうです。そこで、カラスは黄色にたいするにんしきりょくたかく、黄色いものがあるとほかの物がえにくくなり、保護色ほごしょくとして過剰かじょうはんのうこすようです。そして、いくつかの自治体じちたいでは半透明はんとうめいうすい黄色のゴミぶくろ販売はんばいすすめており、全国ぜんこくの自治体でも実験的じっけんてき同様どうようなカラス対策たいさくおこなっているそうです。
しかし、短絡的たんらくてきにカラスは黄色きいろきらいというわけではない、というせつもあり、まだけんきゅう途上とじょうでもあるようです。いま現在げんざいすぐにできること、つまり、上記じょうきの①②③などをしっかりとまもりながら生活せいかつしていくことが大切たいせつだとおもいます。
   てくてく自然散歩シリーズ
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