トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (11)その無脊椎動物むせきついどうぶつのなかま
(678)変温動物へんおんどうぶつのインスタント温度実験おんどじっけん
写真1
オーくん
「へんおん(変温)動物どうぶつか。それから、こうおん(恒温)動物か。へんおんにしても、こうおんにしても、ふだんはあまり使つかわない言葉ことばだな。こういうのをおぼえなきゃいけないのは、なんだかとてもめんどうだな。」

花ちゃん
「オーくん。さっきから、なにをブツブツってるの。」

オーくん
「へんおんとか、こうおんとか⋯⋯意味いみかるんだけどな⋯⋯。」

「あれあれ? オーくんなにこまっているようだけど、どうしたの。」
モンタ博士

オーくん
「あまりふだん使つかわない言葉ことばなので、こまっているんです。」

「そうか。でも、言葉ことばというのは、とても便利べんりめんもあってね。その言葉を使つかえば、説明せつめいしなくてもよくかることがあるんだよ。おぼえるために覚えるのではなく、都合つごうがよくなるためにやくつために必要ひつようなんだね。」
モンタ博士

花ちゃん
「それはそうなんですが、おぼえるのは正直しょうじきって大変たいへんです。」

「そうだね。そういうときには、漢字かんじ意味いみをしっかりとかんがえるとかるよ。」
モンタ博士

オーくん
「『へんおん』は、へん温度おんど、『こうおん』は、温度がたかいということかな。」

「ちょっとって! へん温度おんどではなくて、温度がわるということだよ。それから、温度がたかいではなくて、この場合ばあいはこうとは、『こう』という漢字かんじ使つかうんだ。『恒』とはいつも変わらないという意味いみなんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「つまり、どういうことですか。」

「『変温へんおん動物どうぶつ』というのは、そのもの外側そとがわというか、まわりの温度おんどによって、からだの温度が変化へんかする動物のことだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
たとえば、どんなどうぶつのことですか。」

昆虫こんちゅう爬虫類はちゅうるい、それから魚類ぎょるい両生類りょうせいるいなどだね。」
モンタ博士

オーくん
ふゆになって、そと温度おんどさむくなると、自分じぶんえてうごきがわるくなるものですね。カブトムシやトカゲなどは、変温へんおん動物どうぶつなんですね。」

「そのとおりだよ。では、恒温こうおん動物どうぶつはどういうのだろうね。」
モンタ博士

花ちゃん
かりました。いつもからだ温度おんどおなじで、まわりの温度があつくてなっもさむくなってもたいおんへんがないものですね。」

オーくん
たとえば、ぼくたちにんげんですね。ほにゅうるいはほとんどこうおんどうぶつですね。」

花ちゃん
「いつもあたたかい体温たいおんをもっているとえば、鳥類ちょうるい恒温こうおん動物どうぶつですね。」

「そのとおりだよ。変温へんおん動物どうぶつ冷血れいけつ動物どうぶつともうけど、つまり、からだ温度おんどわるか、変わらないか、ということなんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
漢字かんじの『へん』と『こう』の意味いみかればいいのですね。」

「そうだね。そうやっておぼえてごらん。すぐに納得なっとくしてあたまなかはいりやすいよ。」
モンタ博士

オーくん
「ぼくたちは、いつもたいおんが36とかで、体温がわらないことは、体温計たいおんけい使つかえばかるけど、変温へんおん動物どうぶつまわりの気温きおん変化へんかするというのは、どうも分かりにくいですね。」

花ちゃん
「そうね、はるになればあたたかくなって、むしとかがうごはじめるのはかるし、ふゆになると、動かないでしずかになってしまうのも分かるけど、どうもいまいちピンとこないかんじです⋯⋯。」

「よし! それではいまから実験じっけんたしかめてみよう!」
モンタ博士

オーくん
「えっ! そんなことできるのですか。」

花ちゃん
ふゆのようにさむくしたり、なつのようにあたたかくしたりできるのですか。どうするのですか。」

「かんたんにできるよ。した写真しゃしんのようなものを用意よういすればいいのさ。そして、『どこでもかんたんなつふゆづくり』とえば、ドラえもんの『どこでもドア』みたいにできあがりだよ。下の写真をてごらん。」
モンタ博士

写真2
花ちゃん
「チョウやトンボなどのむし温度計おんどけいこおりがありますね。」

オーくん
「このあと、どうするのですか。」

「(1)の写真しゃしんて、なにがつくことはないかな。」
モンタ博士

花ちゃん
温度計おんどけいは22くらいですね。つまり、初夏しょかのような気温きおんですね。」

「(2)の写真しゃしんて、なにがつくことはないかな。」
モンタ博士

オーくん
おんけいはちょっとにくいけど、5ですね。うわあー! これはさむいですね。かった! こおり使つかってまわりをつめたくすれば、気温きおんひくくなりふゆのようになり、むしたちはうごけないのですね。」

花ちゃん
かった! あたたかければ、むしたちは自分じぶんからだも温かくなり、うごくことができるんですね。」

オーくん
「つまり、むしたち変温へんおん動物どうぶつは、まわりの温度おんどによってうごいたり、動けなくなったりと、変化へんかするということですね。」

「そうだね。うえ実験じっけんつづきだけど、こおりものからしてもと温度おんどにしたら、チョウもトンボもんでいったよ。つまりね、大切たいせつなことはね、実際じっさい自分じぶんたしかめることなんだよ。そうすれば、きちんとおぼえられるものだよ。これからも体験たいけん重視じゅうしだね。」
モンタ博士

恒温こうおん動物どうぶつ変温へんおん動物どうぶつについて
 変温へんおん動物どうぶつ冷血れいけつ動物どうぶつというのにたいし、恒温こうおん動物どうぶつ温血おんけつ動物どうぶつとか、定温ていおん動物どうぶつとかいう場合ばあいもある。恒温動物はみずかしゅたいおんっていて、にんげんでは35.6であるが、いぬは38.9度、ネズミは37.8度、ねこは39度で、もっとたかいとわれるニワトリなどは42度もある。その反対はんたいにカンガルーなどのゆう袋類たいるいは35度とややひくめである。ところで、魚類ぎょるいは変温動物であるが、イルカはどうだろうか。ヒントはイルカは哺乳類ほにゅうるいであるということで、恒温動物で、35~37度くらいが平熱へいねつであるらしい。ということは、クジラもおなじであろう。しょうさいはごぶん調しらべてみてください。
 なお、変温へんおん動物どうぶつたちがうごはじめるおん目安めやすとしては、おん15くらいだとわれている。春先はるさきにもっともはやく動き始めるアブるいなどは、その温度になると、もそもそと動くのである。
   てくてく自然散歩シリーズ
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