3.動物の世界
(2)動物の体のつくりとはたらき
(7)ハチ・チョウ・ガ以外の昆虫のなかま
6.その他
(4)実験・観察・調査から
(674)アメンボの不思議・その4
「これまで、アメンボについて、いろいろとお勉強してきたね。オー君。」
「そうだね。いろいろな観察を通して、アメンボについて、たくさんのことが分かって楽しくなったね。」
「今日は、どんなことを調べるのかな。」
「モンタ博士! 今日はアメンボの何を研究するのですか。」
「そうだね。今日は、アメンボといっぱい遊ぼう!」
「えっ! 遊ぶ? 何をするのですか。」
「『遊びは、学びや発見に通じる』という言葉は、モンタ博士が考えたんだけど、ともかく、あれこれと遊びながら、学びを深めていこう。いろいろな発見をしていこう! ということなんだ。」
「ところで、何をするのですか。」
「今日はね、『アメンボつり』をやるよ。」
「魚つりなら聞いたことがありますが⋯⋯。」
「あのね、木の棒に小さな石ころをぶら下げるだけでいいんだ。」
「それをどうするのですか。」
「それを静かな池の水面でチョンチョンとたたくだけなんだよ。」
「それだけなんですか。そうすると、どうなるのですか。」
「ともかくやってみよう。さあさあ、アメンボつりの始まりだよ。」
「ともかく、やってみよう。モンタ博士のまねをしてやればいいんだな。」
「わたしもやったことがありませんが、ともかくやってみます。本当にアメンボが来るのかな。」
⋯⋯ということで、3人でチョンチョンとやったとさ、しかし⋯⋯。
「モンタ博士、アメンボが寄って来ませんよ。」
「どうしてですか。モンタ博士!」
「ふーん。ふつうはね、水面をチョンチョンすると輪ができるね、するとアメンボは、えさとまちがえて寄って来ると⋯⋯。いや、やっぱり来ない。こりゃ、困ったな。ふーむ。どうしてかな。」
「それじゃ、石の代わりに小さな本当の虫でやってみたら、アメンボがつれるかもしれませんね。」
「そうね。アメンボが虫をつかまえたら、つり上げればいいのね。」
「よし、やってみよう。真剣にやってみるぞ。」
⋯⋯ということで、3人でチョンチョンと虫をつけてやったとさ⋯⋯。しかし、
「モンタ博士⋯⋯ちっとも来ませんね。どうしてですか。」
「エサをあげようと思っているのに、アメンボたちは、にげていきますね。」
![](newpic/674-2.jpg)
「モンタ
博士にも
分からないよ。ある
有名なアメンボ
研究の
先生の
本には、
石や
虫をぶら
下げて、
水面をチョンチョンすると、アメンボが
寄って
来ると
書いてあったのに、どうしてだろう。ふーむ。
分からない。」
「でも、何か原因があるんでしょうね。モンタ博士、あまり落ち込まないでください。」
「そうですよ。失敗は成功の基だと、いつもおっしゃっているじゃないですか。わたしたちは、気にしていませんよ。いっしょに来れただけでうれしいです。だから、落ち込まないでください。」
「二人とも、とても優しいね。モンタ博士もたまには失敗があるんだ。ゆるしてね。ともかく、本に書いてあることが全てではないんだね。こうしてやってみて、うまくいかない、失敗かと思う。そこで、どうしてなのかを考えることが大事なんだね。でも、どうして集まらないのかな。」
「おなかがへっていないのかも知れませんね。」
「チョンチョンとやるリズムがおかしいのかな。ともかく、またやりましょう。」
「花ちゃん、オー君の言うとおりだね。ともかく、またチャレンジしよう! リベンジしましよう!」
⋯⋯ということで、そのうち、いつかリベンジし、つり上げることができたら報告します。
アメンボ飼育法
採集方法は、魚取り用の網でも十分であり、簡単に数十匹は捕れる。持ち帰ってから水槽に入れて、なるべく自然状態に近いものにしていく必要がある。つまり、水草を植えたり、枯れ枝や草などを置いたりすると、長生きさせることも、卵を産ませることも可能である。また、小石を置いて陸地にしたり、浮き島のための木の木っ端などを浮かべたりしておくことも必要である。えさは生餌しか相手にしないので、クモ・ハエ・カなどを水面に落としてやるとよい。交尾しているアメンボがいれば、それを他の水槽に移動し、エサを十分与えれば、卵を産むはずである。