東書キッズ

６．その他（た）
　（4）実験（じっけん）・観察（かんさつ）・調査（ちょうさ）から
　（5）その他

（647）不思議（ふしぎ）おどろき１０円玉（だま）パワー！

「あれ！何（なん）だろう。オー君（くん）みたいだけど、顔（かお）は10円（えん）玉（だま）ね。」

「そうだね。謎（なぞ）の10円（えん）玉（だま）星人（せいじん）かもしれないね。」

「どうしたの？どうしてそんな顔（かお）しているのかな。」

「モンタ博士（はかせ）！花（はな）ちゃん！ぼくは10円（えん）玉（だま）星人（せいじん）ではありません。10円玉PR（ピーアール）部長（ぶちょう）・10円玉応援（おうえん）隊長（たいちょう）です。」

「何（なに）が始（はじ）まるのかな。」

「とても楽（たの）しみですね。」

「この前（まえ）、生（い）け花（ばな）を長（なが）もちさせるのに、いろいろとお伝（つた）えしたでしょ。その帰（かえ）りに、自分（じぶん）のおさいふを見（み）たら、ほとんど10円（えん）玉（だま）ばかりだったのさ。」

「そうだったね。この前（まえ）は、二人（ふたり）におこづかいを使（つか）わせて悪（わる）かったね。今（いま）でもおうちできれいなお花（はな）を咲（さ）かせ続（つづ）けているよ。ありがとうね。」

「それで、10円（えん）玉（だま）ばかりのおさいふを見（み）ていたら、10円玉のことについて、もっと何（なに）か秘密（ひみつ）のパワーとかないかと考（かんが）えて、いろいろと調（しら）べたんです。」

「ほほー、それはえらいね。感心（かんしん）だよ。それで何（なに）か分（わ）かったの。」

「それが、10円（えん）玉（だま）ってとってもすごいんです！」

「何（なに）がすごいの。10円（えん）玉（だま）の何がすごいの。早（はや）く教（おし）えてよ。」

「まず、10円（えん）玉（だま）はイヤなにおいを吸（す）い取（と）ってしまうんです。これは実験済（じっけんずみ）なんです。」

「どういうことかな。実験済（じっけんずみ）って何（なに）をしたの。」

「いつもクツのにおいがくさくて困（こま）っていたお姉（ねえ）ちゃんがですよ、10円（えん）玉（だま）を10個（こ）くらい入（い）れて一晩（ひとばん）置（お）いたら、においが無（な）くなっていたんです。」

「それはすばらしいね。お姉（ねえ）ちゃんも実験（じっけん）に協力（きょうりょく）してくれてよかったね。」

「それから、お母（かあ）さんにも協（きょう）力（りょく）してもらったんです。」

「えっ！お母（かあ）さんも？どういうことですか。」

「台所（だいどころ）の流（なが）しの排（はい）水（すい）溝（こう）や三（さん）角（かく）コーナーに、10円（えん）玉（だま）を入（い）れておいたら、あのイヤなぬめりが無（な）くなったんだ。」

「それもまたすばらしいね。お母（かあ）さんにも感（かん）謝（しゃ）しなくちゃね。」

「においが無（な）くなったのも、ヌメリが消（き）えたのも、きちんとした科学的（かがくてき）な根拠（こんきょ）があるんです。」

「科学的（かがくてき）な根拠（こんきょ）、なんかアカデミックな感（かん）じになってきていいね、いいね。」

「ちょっとむずかしい言葉（ことば）も出（で）てきたけど、つまり、10円（えん）玉（だま）は銅（どう）でできていて、水（みず）にとけだした銅イオンとかには、雑菌（ざっきん）をおさえるパワーがあるそうなんです。それから、それから⋯⋯。」

「まだあるの。すごいね。オー君（くん）。」

「前（ぜん）回（かい）、切（き）り花（ばな）の花（か）びんに10円（えん）玉（だま）を入（い）れると紹（しょう）介（かい）してくれたけど、植木鉢（うえきばち）に10円玉を差（さ）しておくだけで、ナメクジが葉（は）っぱを食（た）べなくなるそうなんだ。」

「すごいね。10円（えん）玉（だま）様（さま）様（さま）だね。すごい銅（どう）！すごい銅！（ダジャレです）」

「さいふの中（なか）の紙（かみ）のお札（さつ）にくらべると、その存在（そんざい）は小（ちい）さいようだけど、ところがどっこい。あなどることなかれだね。それにしてもよく調（しら）べたね。」

「『日本（にほん）銅（どう）センター』という所（ところ）があって、そのHP（ホームページ）にもいろいろありました。まだまだあるんです。スマホが発熱（はつねつ）して困（こま）ったことはありませんか。ちょっとむずかしいお話（はなし）になりますが、以（い）下（か）、お読（よ）みください。」

ああ10円玉！されど10円玉（秘（ひ）めたるパワーについて）

　スマホの発熱に悩（なや）んでいる人は、パソコン自作用グッズの熱伝導性粘着（ねつでんどうせいねんちゃく）シートで10円玉を貼（は）り付（つ）けると放熱板（ほうねつばん）としても使えるそうです。それは、銅（どう）にはアルミなどの他の金属よりも熱伝導性が高いという特徴（とくちょう）があります。でも、普通（ふつう）の両面テープなどはNGです。それはテープのナイロンでは熱伝導性が悪いから、効果（こうか）が低いそうです。
　さて、ここで問題もあります。それは表面が茶色く汚（よご）れた10円玉では効果が薄（うす）いということです。しかし、新品のピカピカ10円玉を手に入れるのは大変だと思います。でも、心配することなかれです。ちょっと外に出れば、カタバミが雑草の王様の顔をしてあちこちに生えているからである。カタバミの10円磨（みが）きは皆さんもよくご存（ぞん）じのことでしょう。すぐに赤銅色（しゃくどういろ）の輝（かがや）きあるピカピカ10円玉に変身してくれます。また、ご家庭にある、酢、ウスターソース、タバスコ、レモン果汁（かじゅう）でもOKなのです。