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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (7)気象現象きしょうげんしょう
(643)かみなりのひみつ・その2 ピカピカ
写真1
花ちゃん
「ピカッ! とカミナリがひかってから、ゴロゴロというおとがするまでに、すこ時間じかんがあるのは、わたしも不思議ふしぎだとおもっていたんです。」

「それはね、空気くうきなかつたわるひかりおとのスピードがちがうからなんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「なんだかむずかしいおはなしになってきたので、もうすこかりやすくおはなししてください。」

「まず、おとひかりも、空気中くうきちゅうすすはやさはまっているんだ。音の場合ばあいには1秒間びょうかんに340メートルなんだ。それにたいして光はやく300000(30まんkmキロメートルも進むんだよ。音も速いけど、光というものはね、音とくらべものにならないくらい速いことがかっているんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「あっ! そのおはなしいたことがあります。ひかりは1秒間びょうかん地球ちきゅうを7しゅうはんするとかいうことですね。」

オーくん
地球ちきゅう一周いっしゅうながさは40000kmキロメートルだから、300000÷40000=7.5。つまり7周半しゅうはんだね。」

「そうだね。そのとおり。よくっているね。」
モンタ博士

オーくん
「つまり、ピカピカとひかってから、何秒なんびょうでゴロゴロとなるかによって、カミナリがちかいかどうかがかるということですね。」

「そのとおり。たとえば、ピカピカとひかってから、3びょうたってからゴロゴロとなったとしたら、340メートル×3秒だから、1020m。だから、カミナリの場所ばしょは、やくkmキロメートルはなれているってことですね。」
モンタ博士

花ちゃん
「だんだん、カミナリのことがかってきて、すこあんしんしてきました。」

オーくん
「でも、ゴロゴロとおとがすることは、前号ぜんごうかったけど、ピカピカとひかりることについては、まだなぞだらけだよ。」

写真2
花ちゃん
「モンタ博士はかせ! なぜ、カミナリはひかるのですか。」

「カミナリのおとがするのとおなじように、プラスとマイナスのあいだ電気でんきながれるからなんだ。電気がくもなかを流れるときがあるけど、雲と地面じめんの間を流れる時もあるんだよ。それが、つまり、かるかな。」
モンタ博士

オーくん
かった。くも地面じめんとのあいだ電気でんきながれるときとは、カミナリがちる時なんですね。」

「ピンポーン。そのとおり。」
モンタ博士

オーくん
「でも、ピカピカとひかることと、どうかんけいがあるんだろう。」

「そこで、みんなに質問しつもんだけど、おうちの電気でんきつよさはどのくらいかってる。」
モンタ博士

オーくん
「ふつうは100ボルトですね。」

「そうだね。ところが、カミナリの電気でんきは100Wワット電球でんきゅう90億個分おくこぶんにもなるんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ものすごくつよおおきな電気でんきなんですね。」

「カミナリの電気でんきはとてもつよくて、それで空気中くうきちゅうながれるけど、このときまわりの空気がとてもあつくなるんだ。そして、この熱くなった空気からひかりおと、つまり、ピカピカやゴロゴロがるんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ピカピカとひかるものをイナズマというのですね。」

オーくん
「とてもあつくなるといいますが、どのくらいなのですか。」

やく2000もあるそうだよ。つまりね、ちょっとむずかしくなるけど、積乱雲せきらんうん地面じめんとのあいだ大量たいりょう電気でんき短時間たんじかんながれる放電ほうでんという現象げんしょうこるんだ。この放電のとき火花ひばな発生はっせいし、この火花がイナズマということなんだ。」
モンタ博士

なぜ? カミナリはジグザグにひかるのか?
 電気でんきはふつう空気くうきなかすすむことができませんが、かみなりは空気をやぶに進んでいくことになります。このとき、電気はよりとおりやすいところえらび、進んではまりをくりかえしながら進むため、雷のとおみちはジグザグになるというわけです。雷にとって通りやすいのは、空気がうすい所や湿度しつどたかい所です。「空気がうすい」とは、電気が通るのをさまたげる窒素ちっそ酸素さんそ分子ぶんしすくない状態じょうたいです。湿度が高ければ、みずふくまれるカルシウムや金属きんぞく物質ぶっしつによって電気が通りやすくなります。ジグザグに進むのは時間じかんがかかるようにかんじ、とおまわりのようにもえますが、もっとはや地表ちひょうへたどりける経路けいろということなのです。
   てくてく自然散歩シリーズ
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