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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
6.その
 (4)実験じっけん観察かんさつ調査ちょうさから
(628)大豆だいず変身へんしん
写真1
オーくん
「オニはそとふくうち! コロナなんかんでけ!」

花ちゃん
「オニはそとふくうち! マスクなんかもいらないよ!」

「いやなことはそとだ、あっちへけ! たのしいこと・うれしいことはうちだから、こっちにおいで!」
モンタ博士

オーくん
「モンタ博士はかせのは、ちょっとわっていますね。さあ! オニ退治たいじをしたので、みんなでいまから節分せつぶん福豆ふくまめべましょう。」

花ちゃん
自分じぶんとしかずだけは、べるんですね。」

「まあ、そうだけど、あんまりぎないようにね。」
モンタ博士

オーくん
節分せつぶんまめは、大豆だいずですよね。それから、エダマメも大豆ですが、モンタ博士はかせ、どうちがうのですか。」

「エダマメというのは、大豆だいずたねじゅくさないわかい状態じょうたい、つまりじゅくなものだよ。モンタ博士はかせ大好物だいこうぶつさ。ビールにぴったしだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ビールのおはなしはおいといて、大豆だいずもエダマメもおなじということですね。ところで、オーくん! ダイズって、はじめはまるいのよ。ってた?」

オーくん
「えっ! 本当ほんとうらなかったなあ。でも、ちょっとって。この福豆ふくまめまるくないよ。それに、納豆なっとうも丸くなくて、ちょっと楕円形だえんけいみたいだよ。」

疑問ぎもんおもったこと、からないことは、すぐに実験じっけんたしかめればいいんだよ。オーくん。」
モンタ博士

花ちゃん
大豆だいずは、スーパーなんかにっているわ。そうだ。オーくん福豆ふくまめをいっしょにつくってみようよ。レシピはわたしにまかせてね。」

オーくん
「よーし! 大豆だいずのマメの不思議ふしぎ調しらべるぞ!」

 ⋯⋯そして、つぎ⋯⋯
オーくん
大豆だいずってたよ。本当ほんとうまるいね。でも、まん丸ではないみたいだな。そうだ。なんcmセンチメートルあるか、じょうはかってみよう。」

花ちゃん
「1つじゃなくて、何個なんこはかればだいたいの平均へいきんるわね。」

「そうだね。数値すうちあらわすということは、科学的かがくてきでとてもいいことだね。」
モンタ博士

 ⋯⋯ということで、オーくんはなちゃんは、大豆だいずのマメ1つぶ1つぶの、たてとよこてたときたかさとはば)をかぞえたそうな⋯⋯
オーくん
「それでは発表はっぴょうします。大豆だいずぜんぶで30おおきさ平均へいきんは、たてが0.87cmセンチメートルよこが0.80cmとなりました。つまり、まんまるではないんですね。」

写真2
「すばらしい。それだけかっただけでも、立派りっぱなことだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
なんだかおもしろくなってきたね。オーくん。」

オーくん
つぎはどうしようか。はなちゃん!」

花ちゃん
「えーっと。つぎみず吸収きゅうしゅうさせよう。ふつう一晩ひとばん水につけるというから、いまから12かんたのしみにしましょう。」

 ⋯⋯ということで、12時間後じかんご⋯⋯
オーくん
「うわあー、すごい! おおきくなっているよ。かたち変化へんかしたぞ。」

花ちゃん
「さあ、またおおきさをはかりましょう。定規じょうぎ! 定規!」

オーくん
「それでは発表はっぴょうします。大豆だいずを12かんみずにつけた結果けっかは、たて1.51cmセンチメートルよこ1.04cmとなりました。」

写真3
「すごいね、はっきりとかるし、数値すうちにもちがいがたね。よかったね。よかったね。」
モンタ博士

オーくん
まるかった大豆だいずが、楕円形だえんけいになったのはうれしいけれど、でも、どうして?」

花ちゃん
「それは、レシピにもいていないわ。どうしてなのですか。モンタ博士はかせ!」

「これはちょっとむずかしいね、大豆だいずのたてのりつほうが、よこの伸び率よりもおおきいということなんだよ。」
モンタ博士

写真4
花ちゃん
かったみたい、でも分かんないかんじです。」

オーくん
「つまり、ちょうちんみたいなかんじかな。」

「そうか。うまいたとえだね。むずかしくえば言えるけど、今回こんかいはそのくらいでいいんじゃないかな。最後さいご大人向おとなむけのコラムがあるけど、おおきくなったらそれをんでごらんよ。」
モンタ博士

オーくん
「まあ、なぞがけたところで、さあ、福豆ふくまめつくろうよ。つぎはどうするの。」

花ちゃん
すこ乾燥かんそうさせてから、フライパンでにかければいいのよ。」

オーくん
「さあ! つくろう! 作ろう!」

 ⋯⋯そのはなちゃん・オーくん・モンタ博士はかせでおいしく福豆ふくまめべたそうな⋯⋯
大豆の球体が楕円球体への変化の不思議
 給水することによりその形状の変化の様子や数値は上記のようである。吸水すると種子の幅(Wとする)方向や厚さ(Tとする)と比較して、長さ(Lとする)方向への膨張が著しく、その形状は楕円球体となった。しかし、アズキやインゲンマメは乾燥時からL方向に長い形をしていて、吸水・膨張しても形状は元のままだった。乾燥大豆の子葉しよう細胞さいぼうはL方向に収縮しているが、吸水・膨張するとL方向に特に大きく膨張し細胞間隔が広がることが認められた。乾燥大豆の子葉細胞の細胞壁には、種子のL方向と垂直なしわが存在し、子葉細胞はL方向に折りたたまれていることが明らかであり、上記のオー君の『提灯ちょうちん』の例えは間違いとは言えないと思う。
   てくてく自然散歩シリーズ
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