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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (6)種子しゅしつくらない植物しょくぶつのなかま
(626)ハマキゴケ・ウチワゴケ
写真1
花ちゃん
「うわあー。いしのかべになに緑色みどりいろものがいっぱいついているようですね。」

オーくん
なんだろうな。むしならうごきそうだけど動いてないみたいだね。植物しょくぶつかな、でも、きれいなおはなとかはいてないみたいだな。」

「もっとちかくでぶんてごらん。さわってみてもだいじょうぶだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「あっ! これはコケのようですね。」

オーくん
「さわってみたけど、いたくないよ。ちょっとフワフワというか、ペトペトというか、サワサワというか、チョコチョコというかそんなかんじです。」

「なるほど、いろいろな感想かんそうがあっていいんだよ。では、いろはどんなかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「こい緑色みどりいろもあれば、黄緑色きみどりいろもあります。」

オーくん
くろっぽいのもあるし、しろっぽいのもあるよ。いろいろあるんだな。」

「それでは、いまからある実験じっけんおこないます。ここにスプレーボトルがあり、なかにはみずはいっているだけだよ。これをコケにけてシュシュシュのシュとやると、どんな変化へんかがあるかな。」
モンタ博士

オーくん
なに変化へんかがあるのかな。たのしみだな。」

花ちゃん
「しっかりとていればいいんですね。」

「それでは、シュシュシュのシュとやるよ。でも、そのまえに、このみぎひだりにあるコケはおなじものだね。その片方かたほうだけをシュシュシュのシュするよ。」
モンタ博士

オーくん
「そうか、ひだりみぎくらべればいいんだな。モンタ博士はかせ、おねがいします。」

「それでは、シュシュシュのシュとやるよ。でも、そのまえに、ここにむしメガネがあるのでてみよう! コケってどんなかんじかな。」
モンタ博士

花ちゃん
なんだかいろくろっぽいですね。くらもりのようですね。」

オーくん
「それから、っぱがまいているかんじがしますが⋯⋯。モンタ博士はかせはやくシュシュシュのシュとやってください。」

「では、シュシュシュのシュ! だ。どうなったかな。なに変化へんかがあったかな。」
モンタ博士

写真2・3
                            
花ちゃん
きゅういろわりました。これはおどろきです。」

オーくん
がまいているかんじでしたが、葉がひらいたようです。すごいです。」

「これはね、ハマキゴケというものなんだ。名前なまえどおりに、っぱがみずうとね、まいていた葉がひろがるんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「そうか、植物しょくぶつからみずうんですね。」

花ちゃん
「ちょっとって、からみずうっておかしくないですか。」

「そうだね。からだささえる役目やくめもあって、ふつう、植物しょくぶつは根からみず栄養分えいようぶんって成長せいちょうしていくでしょ。ところが⋯⋯。」
モンタ博士

オーくん
「ところがどうしたのですか。」

「コケ植物しょくぶつは、表面ひょうめんからみずい、はただささえるだけの役目やくめなんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「コケって、本当ほんとうにすごいですね。」

「それでは、もうひとしょうかいしよう。これはね、『ウチワゴケ』という植物しょくぶつなんだけど、これもシュシュシュのシュをすると、変化へんかするよ。さて、どうなるかな。想像そうぞうしてごらん。」
モンタ博士

写真4
オーくん
なんだか、ボロボロでれているかんじで、かわいているようですね。何だか、おかかみたいな感じがするなあ。」

「それでは、シュシュシュのシュだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「あまり変化へんかがないようですね。」

オーくん
「すぐになにか、えるような変化へんかが見たいけど⋯⋯、ダメですね。」

「まあ、そういうこともあるさ。しばらくしてから、またもどってよう。」
モンタ博士

 ⋯⋯ということで、それから10分後ぷんご、さて、どのように変化へんかしただろう⋯⋯。
写真5
花ちゃん
「あれ? ひらいているわ。」

オーくん
本当ほんとうだ。まえとぜんぜんちがうな。すごい変化へんかですね。でも、よくるとなにかのかたちているなあ。」

「そうだね。さっき、ちょっとおはなししたけど、おもしたかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「ウチワのようにひらいているわ。それで、ウチワゴケなのですね。」

オーくん
「ウチワというよりも、扇子せんすったほうがピッタリかもね。そうだ。扇子せんすぐさにしよう。モンタ博士はかせ、これもコケという名前なまえがついているので、コケ植物しょくぶつなんですね。」

「ところがどっこい、これは、コケ植物しょくぶつではなくて、シダ植物なんだよ。」⋯⋯
モンタ博士

身近なコケ植物
 上記のウチワゴケや、ムラサキサギゴケ、モウセンゴケ、クラマゴケなど、コケ植物でないものもかなりあるが、一般的にコケというと、センタイ類と地衣類ちいるいなどを指す場合が多いようである。日本には、センタイ類は約2000種が知られ、地衣類も約2000種が分布しているといわれている。それら全てを知ることは不可能である。そこで、身近なコケからチャレンジしてみるのがよいと思う。めずらしいものハンターではなく、上記のような近くのコンクリートの壁に見られるコケや身近な散歩道の土の上にあるコケ、さらに、樹幹に生えるコケなどを見ていくことをお勧めする。
 なお、今回のハマキゴケの近くには、ギンゴケ、チュウゴクネジクチゴケ、チヂレゴケ、ヒロハツヤゴケなどがよく見られた。
   てくてく自然散歩シリーズ
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