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(622)メジロの卵とひな
「花ちゃん・オー君! いい写真だろう。きれいな鳥だろう。」
「とてもすてきな写真ですね。これは、メジロと梅の花ですね。」
「とてもクリアーですばらしいです。でも、モンタ博士はこんなに写真が上手だったかな。」
「そうだね。モンタ博士はこんなにきれいに上手に撮れないよ。これはね、モンタ博士のお友達のUさんという人の作品なんだ。」
「やっぱり、そうですよね。」
「でも、モンタ博士もこれから練習して上手になってくださいね。」
「そうだね。モンタ博士はこのような芸術的な作品は撮れないけど、記録用としては、いくつかあるんだよ。」
「そうなんですか。それは見たいです。」
「どんな記録の写真なんですか?」
「それはね、メジロの巣を見つけて、それから観察を続けていたら、そのうちに卵を産んで、ひなが生まれて成長して、飛び立っていった写真なんだ。」
「えっ! 本当ですか。それって、すごくないですか。」
「それに、十数年前のもので、ちょっと古いけどいいかな。」
「見たい、見たい! 見たいです。」
「これはね、2007年6月9日に撮影したもので、白い卵が分かるかな。」
「あっ! かわいい卵ですね。」
「1,2,3⋯⋯全部で5つありますね。」
「これは、3日後の6月12日のものだよ。卵から生まれたばかりのようで、まだ体に毛がほとんど無いんだ。ちょっとピンクっぽかったね。」
「なんかとっても小さくてかわいいですね。」
「お母さんからエサをたくさんもらって、元気に育ってほしいね。」
「それからさらに1週間ほどたったころだと思うよ。ちょっと分かりにくくて、ごめんね。」
「ずいぶんと大きくなりましたね。羽も生えてきていますね。」
「写真の左と上にいる2羽は、くちばしや目なども分かります。」
「モンタ博士も上手ですね。すごいです。」
「これからも、記録用にいろいろな写真を撮り続けてください。」
「そう言ってもらうと、うれしいなあ。がんばる気になってきたよ。それでは、今日の最後に2枚の写真を見せてあげよう。これも友達のUさんのものなんだ。こういう芸術作品も、そのうちに撮ってみたいね。」
メジロについて
目の周りが白いことが、その名の由来であり、とても身近で覚えやすい鳥である。早春から陽春など、ウメやサクラなどの木々の枝先を移動しながら花の蜜を吸う姿がよく見られる。他にはツバキやビワなどの木にも訪れては、黄色い花粉を顔中につけていることがある。大きさはスズメよりもずっと小さく、体の色は、上面はうぐいす色で目の周りは白く、下面は喉が黄色、他はくすんだ白色で脇が栗色をしている。
また、名前のよく似たメグロという鳥も存在する。目白や目黒など山手線にもその名があるが、それは全く関係なしである。メグロはメジロよりも一回り大きく、上面は暗い黄緑色で下面は黄色。目の周りは白く縁どられ、その周囲に三角形のような大きな黒い斑がある。小笠原諸島の特産種で特別天然記念物の指定がある。以前、モンタ博士が母島に行った時に見たが、近くに寄っても飛び立つことがなかった。人間が害を与えない場ならではの独特な生態であるのかと思った。