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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
4.自然界しぜんかいのつりあい・環境保全かんきょうほぜん地質ちしつ地形ちけい世界せかい
 (5)地質ちしつ地形ちけい世界せかい
(619)ほしすな小島こじま
はなちゃん、オーくん、おげんですか。」
モンタ博士

オーくん
「あっ! モンタ博士はかせ! ぼくたち、ちょう元気げんきです。」

花ちゃん
今日きょうなにたのしいおはなしをしてくれるんですか。」

「いや、今日きょうはね、二人ふたりにぜひてもらいたいものをってきたんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「どんなものですか?」

「それはね、これだよ! どうかな? 芸術げいじゅつ作品さくひんえないかな。だいして『みなみじま』なんてどうかな?」
モンタ博士

写真1
花ちゃん
みなみ小島こじま!? ですか。ふーん。砂浜すなはまのようなかんじですね。それに、ヤシのではないけど、なに植物しょくぶつっぱがありますね。」

オーくん
「ふーむ。よくるとこのっぱ、どこかで見たようだな。」

「あれ! バレちゃったかな。」
モンタ博士

オーくん
「あっ! かった。このっぱはニンジンですね。キアゲハの幼虫ようちゅうがよくべるものですね。」

「あーあ。やっぱりかってしまったか。さすがはオーくんだね。」
モンタ博士

花ちゃん
「ところで、これはなんなんですか。」

「あのね、このまえね、ニンジンのれはし、つまりべないところをシャーレにれて、てくる様子ようす観察かんさつしようとおもっていたわけだよ。」
モンタ博士

写真3
花ちゃん
「あっ! おもしました。以前いぜんモンタ博士はかせの『てくてく自然しぜん散歩さんぽ』でも紹介しょうかいしてくれましたね。」

「さすがははなちゃん! よくおぼえていてくれたね。モンタ博士はかせは、うれしくてなみだてしまうくらいだよ。」
モンタ博士

オーくん
「それと、みなみ小島こじまとどういう関係かんけいがあるの。」

「つまりね。すなをしきつめるまえ状態じょうたい写真しゃしんっておいたんだ。こんなかんじだね。そこで、っぱをヤシの見立みたてたら、みなみのはなれ小島こじまえないかなとおもってつくったんだよ。ミニチュアのうみいえ、それからパラソルなんかも作ればよかったかな。あー。失敗しっぱいかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「そんなにちこむことはありませんよ。一生懸命いっしょうけんめいつくってあって、とてもいい作品さくひんだとおもいます。そうだよね。オーくん。」

オーくん
「そうだね。それから、このすなだけど、いろがとてもきれいで、ふつうの砂とちがうかんじでいいですね。」

「そうだよ。これは、以前いぜんにもおはなししたことがあったかどうかからないけど、『ほしすな』を使つかったんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「えっ! 『ほしすな?』。なんですか、それ? オーくんいたことある?」

オーくん
ほしすな⋯⋯ぼくもはじめてまえです。」

「そうだったかな。二人ふたりにはいろいろなおはなしをしてきているから、モンタ博士はかせあたまなかもこんがらがっちゃったんだ。そうか! ほしすなはじめてか?」
モンタ博士

花ちゃん
ほしすなって、なにかとてもロマンチックなかんじですね。」

オーくん
ほしすなって、いったい何者なにものなんですか?」

「それじゃ、ご説明せつめいしよう。よしよし、元気げんきてきたぞ。まず、すなうとね、砂にあるのをおもいうかべるね。あれは、いしいわちいさくなり風化ふうかしたものなんだよ。これはかるね。」
モンタ博士

花ちゃん
「とてもちいさいつぶつぶとおもえばいいのですね。」

「くわしくうとね、おおきさとか、つちとのちがいとかあるけど、今日きょうはかんたんに言うと、ちいさなつぶつぶだね。」
モンタ博士

オーくん
「それで、問題もんだいほしすななんなんですか?」

有孔虫ゆうこうちゅうというげんせいせいぶつがいてね、そのもののじょうぶな『カラ』だけがのこったもので、うみもっているものなのさ。いまでも生きている生き物なんだよ。つまり、『カラ』がほしかたちをしているというわけなんだ。それで、星のすなばれているんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「どんな星型ほしがたなんですか。てみたいです。」

「いろいろと拡大かくだいした写真しゃしんがあるからね、てごらん。」
モンタ博士

写真4
花ちゃん
「モンタ博士はかせわたしほしすな採集さいしゅうしてみたいです。どこにけばあるのですか?」

「そうだね。沖縄おきなわ西表いりおもてじまとかが有名ゆうめいだけど、南西なんせい諸島しょとうならどこの海岸かいがんでも、ふつうにることができるそうだよ。」
モンタ博士

オーくん
「よーし! そのうち、沖縄おきなわ砂浜すなはまさがすぞ!」

今日きょうはね、モンタ博士はかせ芸術げいじゅつ作品さくひん紹介しょうかいのつもりだったけど、ほしすなのおはなしになってしまったね。最後さいごに、これもてほしいな。だいして『みなみしまのダイコンとタマネギ小島こじま』どうかな? いいでしょ? 写真しゃしんての感想かんそうはいかが?」
モンタ博士

写真5
花ちゃん
⋯⋯。」

オーくん
⋯⋯。」

ほしすなひとごと
 わたしほしすなといいます。とてもいい名前なまえでしょ。英語えいごではStar sandです。むずかしくうと、星の形状けいじょう粒子りゅうしよりなる砂状さじょう海洋性かいようせい堆積物たいせきぶつといったところかしら。または、その成因せいいんとなった生物せいぶつ名称めいしょうといったところね。星砂をほしずなと濁点だくてん場合ばあいもあるらしいけど、どうも濁点で読むとうつくしさがぼけるかんじで私はっていないので、今後こんご絶対ぜったいに「星砂」(ほしすな)とんでね。砂と名前がついていますが、んだ有孔虫ゆうこうちゅうからであり、岩石風化がんせきふうかによる通常つうじょうの砂とはまったことなるものなのよ。私がきているときには、殻内かくない原形質げんけいしつたされているんだけど、死んでしまうと有機ゆうきしつである原形質が分解ぶんかいされて、丈夫じょうぶ頑丈がんじょうな殻のみがのこり、堆積していくというわけなんです。殻のかたちが星や太陽たいようなどを連想れんそうさせるでしょ。幾何学きかがく形状であるので、鑑賞かんしょう対象たいしょうとなり好感こうかんたれているのね。それで人気者にんきものになったわけね。
 でも、沖縄県おきなわけんなどで、小瓶こびんめてお土産みやげとして販売はんばいしているんだけど、近年きんねんかず減少げんしょうしてしまっているの。その原因げんいんとして、乱獲らんかく日焼ひやめオイルによる海水かいすい汚染おせん影響えいきょうなども指摘してきされているのね。ちょっとこまっちゃうんですね。でも、私の可愛かわいさをこれからもあいしてくださいね。
   てくてく自然散歩シリーズ
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