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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (1)はなのつくりとはたらき
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
4.自然界しぜんかいのつりあい・環境保全かんきょうほぜん地質ちしつ地形ちけい世界せかい
 (2)外来種がいらいしゅ
(616)カタバミいろいろ
写真1
オーくん
「えーっと。カタバミのめじるしは、3つのハートのっぱだったな。それから、すっぱいあじがするんだ。うん。これはカタバミだ。まちがいない。」

花ちゃん
「あれ、オーくんなにしているの。さっきからしゃがみこんで、何をているの。」

オーくん
「いいものをさがしているんだよ。」

花ちゃん
「いいものって、なにかな。それは、カタバミという植物しょくぶつでしょ。」

オーくん
「さすが、植物しょくぶつについてはよくっているね。このカタバミのをていねいにていくとね、かならつかるものがあるんだよ。」

花ちゃん
なんだろうなあ。おしえてよ! オーくん。」

オーくん
「それはね、ヤマトシジミというチョウのたまごだよ。カタバミのをよくると、かじられたあとみたいなものが葉っぱにあるんだ。それは、ヤマトシジミの成虫せいちゅうがいたということで、卵もんでいる可能性かのうせいがあるんだ。」

写真2・3
花ちゃん
つかるといいね。ところで、カタバミという植物しょくぶつは、これまでにも『てくてく自然しぜん散歩さんぽ』にいろいろと登場とうじょうしたね。」

オーくん
「そうだったね。カタバミので10えんだまをピカピカにしたこともあったね。」

花ちゃん
「それから、カタバミのからたねがよくんだね。あれもたのしかったわ。」

オーくん
「モンタ博士はかせは、カタバミのたねがどのくらいんでいくかを調しらべていたね。」

花ちゃん
「カタバミの種子しゅし飛散ひさん距離きょり実験じっけんね、失敗編しっぱいへん成功編せいこうへんがあったのをおぼえているわ。」

オーくん
最高さいこうで3メートルくらいんだといって、モンタ博士はかせはとてもおおよろこびしていたね。」

「あれあれ? ぼくをんだのはだれかな。」
モンタ博士

オーくん
「あっ! モンタ博士はかせ!」

花ちゃん
「あっ! モンタ博士はかせ! おいできてうれしいです。わたしたちのいるのがよくかりましたね。」

「もちろんだよ。はなちゃんとオーくんのいるところに、せられちゃうんだよ。ところで、二人ふたりなにをやっているの。」
モンタ博士

花ちゃん
「オーくんといっしょにヤマトシジミのたまごさがしをしているんです。」

「ほほー。それは感心かんしんだね。あれこれと観察かんさつすることはたのしいことだね。」
モンタ博士

オーくん
「それで、カタバミについて、10えんみがきができるとか、たねをたくさんばすとか、そんなおはなしをしていたんです。」

「あっ! いまなんったかな。」
モンタ博士

オーくん
「10えんみがきと、たねばしのこと。」

「その、たねばすということなんだけど、まだ、二人ふたりにはおはなししていなかったかな。カタバミの仲間なかまには、種をつくらずにかぶ鱗片りんぺんというものでえるものもあるんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「そういえば、なに図鑑ずかんにのっていたのをたことがあります。」

「そのとおりだね。もっともよくかけるのは、イモカタバミというんだ。また、ムラサキカタバミという種類しゅるいもあってね、ふつうのカタバミは黄色きいろはなだけど、どちらもピンクの花をかせるんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「へえー。そんなのがあるんだ。日本にほんのものではなくて、帰化きか植物しょくぶつですか。」

「そのとおり。はじめは園芸用えんげいよう輸入ゆにゅうしていたものが、そのうち野生化やせいかしたというか、いまでは雑草ざっそうあつかいされているようだけど、よくるときれいなはなだよ。っこの様子ようすがよくかる写真しゃしん用意よういしたからてごらん。」
モンタ博士

写真4
写真5
花ちゃん
「ふつうのカタバミのっこって、どうなっているのかな。」

オーくん
「そうだ。ちょっとってて。いまっこいてくるね。」

 ⋯⋯ということで、オーくんはすっんでいき、その⋯⋯。
オーくん
「ぜんぜんちがうね。ふつうのカタバミは、ふつうによくある植物しょくぶつのふつうのみたいですよ。」

 
カタバミ
写真6
「そうだね。それにしてもオーくんはえらいね。すぐにうごいてすぐたしかめて、とても立派りっぱです。とても感心かんしんです。」
モンタ博士

オーくん
「そんなにほめられちゃうと、はずかしいなあー。⋯⋯う、あ、うーむ。」

花ちゃん
「どうしたの。たくさんほめられたり、きゅうにうなったりして⋯⋯。」

オーくん
「さっき、ヤマトシジミはカタバミのたまごむというおはなしをしてたよね、それじゃ、このイモカタバミやムラサキカタバミにも卵を産むのかな。どうなんですか。モンタ博士はかせ!」

「どうだろう。モンタ博士はかせもやったことないよ。それじゃ、みんなで実際じっさい実験じっけん観察かんさつしてみようか。」
モンタ博士

花ちゃん
大賛成だいさんせいです。わくわくドキドキしてきました。」

オーくん
「よしやるぞ! 『イモカタバミ・ムラサキカタバミとヤマトシジミそだてのプロジェクト大作戦だいさくせんはじまり、始まりだ。』

カタバミの野生やせいしゅ帰化きかしゅ園芸えんげいしゅいろいろ
 カタバミの仲間は世界に850種以上あると言われています。日本に自生する野生のカタバミは、カタバミ、エゾタチカタバミ(北海道と本州中北部)、アマミカタバミ(あま大島おおしま特産)、コミヤマカタバミ(亜高山針葉樹林下)、ミヤマカタバミ(本州の東北南部から中国地方と四国地方)、カントウミヤマカタバミ(関東地方南西部・東海地方東部及び伊豆いず半島はんとう)の6種です。
 また、カタバミの園芸種を一般的にオキザリスといいますが、これは、学名からきており、古代ギリシャ語のOxalis(すっぱいという意味)がその由来です。園芸種の花の色は白、黄色、オレンジ、ピンク、紫色などとても多く、大きさもいろいろですが、どれもきれいな花を咲かせます。オキザリス(トリアングラリス種)、シボリカタバミ、モンカタバミなど、その他多種あります。なお、イモカタバミ、ムラサキカタバミ、オッタチカタバミ、フヨウカタバミ、ハナカタバミ、オオキバナカタバミ(キイロハナカタバミ)などは、帰化きか植物しょくぶつです。
   てくてく自然散歩シリーズ
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