3.動物の世界
(4)鳥のなかま
6.その他
(1)動画で楽しむ世界
(603)ダイサギの魚ゲット
ある日、花ちゃんとオー君で川の土手をてくてく散歩していると⋯⋯。
「あ! 花ちゃん。これはシラサギかな。」
「そうね。でも、くわしくはダイサギというのよ。白色のサギをすべてシラサギと言ってしまうけど、いくつかの種類に分けることができるのよ。」
「へえー、そうなんだ。それでどんな仲間がいるの。」
「コサギ・チュウサギ・ダイサギ・アマサギがいて、前の3種は、小・中・大の名前から分かるように、体の大きさがちがうよ。」
「ふーん。それじゃ、アマサギというのは、どんなサギなの。」
「頭から背中にかけて『あま色』、つまり、オレンジ色みたいな色になってね、川よりも畑や水田、沼などでよく見られるわ。」
「ふーん。そうなんだ。それじゃ、小・中・大のサギには、それぞれのどんな特徴があるのかな。」
「まずコサギはね、1年中見られる留鳥で、足の指が黄色いのが一番の特徴ね。それから初夏の繁殖期になると、頭の後ろから長い冠羽という羽が出るのも覚えておくといいわよ。」
「黄色い足と頭の羽だね。それから、チュウサギは?」
「次のチュウサギはね、夏鳥なので冬にはいません。チュウサギはコサギよりも体は大きいのですが、くちばしはコサギより短いわ。それに、川の流れのある水辺にはほとんどいなくて、水田や沼や池の浅い所でエサを採るわ。」
「なるほど、つまり、住み分けているということなんだね。それから次は?」
「次はダイサギね、つまりさっきの大きな白いサギね。ダイサギもコサギと同じく留鳥ね。ともかく首がくねるように長くて、くちばしも長くて大きいわ。繁殖期には、くちばしと目の間がきれいな青緑色になるのも特徴なのよ。」
「ふーん。そうなんだ。くちばしや足の色などに注意して、観察するといいということだね。」
「そのとおりね。それでは、しばらく観察しましょうね。」
「ところでさ、あのシラサギじゃなかった、ダイサギは何をしているのかな。」
「そうね、何かを探しているようでしょう。ヒントはね⋯⋯」
⋯⋯と話していると、ダイサギは、大きな羽を広げて上流へと飛んでいってしまいました。せっかく観察を楽しんでいたのに、花ちゃん・オー君がちょっと落ちこんでいるところに、モンタ博士がニコニコしながら、スマホを片手にてくてくと歩いてきたとさ⋯⋯。
「あ! モンタ博士。こんにちは! お久しぶりです。」
「モンタ博士! どうしたんですか。何かいいことがあったのですか。」
「やあ! みんな元気だったかな。あのね、今日、モンタ博士はとってもうれしいことがあったんだよ。ウ・ヒヒヒヒだね。それはね⋯⋯。」
「何があったんですか。教えてください。」
「私も知りたいです。どうしたんですか?」
「今日はとても天気がいいので、モンタ博士も川をてくてく散歩しながら、いろいろな鳥を観察していたらね⋯⋯。な、な、なんと! 撮れたんだよ。」
「ダイサギが撮れたんですね。」
「いい写真が撮れたんですね。それで喜んでいるんですね。」
「ちがう、ちがう! 写真じゃないんだよ。動画が撮れたんだ。」
「動画ですか。ダイサギが飛んでいるところの動画ですか?」
「飛んでいる姿は、わたしたちも、今、見ましたが⋯⋯。」
「ちがう、ちがう! それでは、今から花ちゃんとオー君に見せてあげるね。ほら、見てごらん!」
「あ、あ、う、う、あれー。すごい! 魚をゲットしてますね。」
「すごいです。何度もくちばしを川の中に入れて、すばらしい動画です。」
4種類の白いサギのちがいあれこれ!
- |
ダイサギ |
チュウサギ |
コサギ |
アマサギ |
全長
|
80~100cm |
70cm |
60cm |
50cm |
くちばしの色・夏
|
黒 |
黒 |
黒 |
黄褐色 |
くちばしの色・冬
|
黄 |
黄で、先が黒 |
黒 |
黄色 |
目の先の皮ふ色・夏
|
青緑 |
黄 |
ピンク |
黄橙 |
目の先の皮ふ色・冬
|
黄緑 |
淡黄 |
黄緑 |
黄 |
足の色
|
黒褐色 |
黒 |
黒で足指のみ黄 |
黒褐色 |
留鳥・夏鳥
|
留鳥 |
夏鳥 |
留鳥 |
夏鳥 |