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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (5)自然観察しぜんかんさつ実験じっけんのてびき
4.自然界しぜんかいのつりあい・環境保全かんきょうほぜん地質ちしつ地形ちけい世界せかい
 (5)地質ちしつ地形ちけい世界せかい
(602)きたアルプスてくてく散歩
写真1
オーくん
「あれ? モンタ博士はかせ! これはどこの写真しゃしんですか。」

 
花ちゃん
手前てまえみずうみのようですね。うしろのやまにあるしろいものはゆきですか。」

「そのとおり。これはきたアルプスの白馬大池はくばおおいけだよ。」
モンタ博士

オーくん
「ぼくたちをおいて、っちゃったのですか。」

  
「モンタ博士はかせ夏休なつやすみ3000メートルきたアルプスてくてくだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「いいな、いいな。いっしょにきたかったです。」

「7月下旬がつげじゅん真夏まなつでも、とけないゆきがあるんだ。雪渓せっけいうんだよ。そのうちおおきくなったら、れてってあげよう。約束やくそくするよ。」
モンタ博士

写真2
写真3
オーくん
「これは、なんというやまですか。とおくにもたくさんのたかそうな山がいっぱいだ。」

きたアルプスの白馬連峰はくばれんぽうさ。とても気持きもちいいてくてくだったよ。」
モンタ博士

花ちゃん
いわばっかりで、おおきながありませんね。」

森林限界しんりんげんかいってね、たかそだたないんだ。尾根おね沿いのみちはながめもよく、高山植物こうざんしょくぶつがさきみだれ、まさに天上てんじょう楽園らくえんさ。」
モンタ博士

オーくん
した写真しゃしんはどこなのですか。」

  
日本一にほんいち高山植物こうざんしょくぶつてくてく散歩道さんぽみちだね。雪倉岳ゆきくらだけとそのおく朝日岳あさひだけだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「こっちは、あまりいわがないようですね。」

「よいところにがついたね。なだらかなやまなみがつづいているだろう。こういう山には、とてもめちゃくちゃステキな高山植物こうざんしょくぶつがいっぱいなんだ。」
モンタ博士

写真4
写真5
     
オーくん
「ピンクのかわいいおはななんというものですか。」

  
「ハクサンコザクラという、高山こうざんにさくサクラソウだよ。てくてくある道々一面みちみちいちめんにさく姿すがたはたいへんうつくしく、すばらしく、超感動ちょうかんどう連発れんぱつだったね。」
モンタ博士

花ちゃん
したのおはなもきれいなお花ですね。ひょっとしてコマクサですか。」

写真6
「そのとおり。高山植物こうざんしょくぶつ女王じょおうとよばれるもので、あちこちにあって、あしでふみつぶさないように、をつけながらてくてくしたんだ。」
モンタ博士

オーくん
「そんなにたくさんあったんですか。ぼくもたかったなあ。」

  
「この縦走じゅうそうコースにはくろ黄色きいろのトラロープなどもなく、とても自然しぜんちか状態じょうたいることができるんだ。高山植物観察こうざんしょくぶつかんさつ穴場あなばのようなところだね。」
モンタ博士

オーくん
「あ! チョウもいるんですね。なんという名前なまえですか。」

  
「これは、クジャクチョウといって、高山こうざんなどでもよくられるものだよ。はねおおきな目玉めだまもようがあるのが特徴とくちょうなんだ。」
モンタ博士

写真7
花ちゃん
やま残雪ざんせつあおそらいろとりどりの高山植物こうざんしょくぶつ、それに、チョウまでいて、最高さいこう夏休なつやすみ、3000メートルきたアルプスてくてくでしたね。モンタ博士はかせ!」

オーくん
おおきくなったら、きっと、ぜったい、かなられてってくださいね。」

  
「もちろんだよ。はなちゃん・オーくんにもせてあげたいな。きっと大喜おおよろこびするし、感動かんどう感激かんげき連発れんぱつまちがいなしだね。でも、たかやまだから危険きけんもあるし、もうすこおおきくなったらこうね。最後さいごに、きたアルプスのすてきなを見せてあげよう!」
モンタ博士

写真8
高山植物の宝庫・・・白馬連峰
 私が高山植物に初めて出会ったのは、教員になってから数年目の夏であったと記憶しています。教師としての力量アップのために、様々な教科の勉強に励んでいました。いろいろな研修会に参加していたある夏、理科関係の先生から誘われて登った山が北アルプスの白馬岳・雪倉岳・朝日岳の縦走コースでした。それ以後、何度も日本の高山に足を運び、百名山の約7割は踏破してきましたが、一番のお薦めは、この縦走路です。高山植物の名所というと、他には南アルプスの北岳や尾瀬などが挙げられますが、何と言っても一番は、栂池つがいけ・白馬大池・三国境みくにざかい・雪倉岳・朝日岳と私は思っています。白馬岳というのは、大雪渓から登るルートが一般的ですが、登山者も多く、黒と黄色のロープ越しに高山植物を見るしかありませんが、上記の山はアプローチも長く、一日の歩行時間も十数時間もかかり(通常歩行時間はもっと短いが、写真を撮ったり図鑑で種名を確認したりで、いつも白馬大池を朝一番の3時、4時に出ても、朝日小屋に着くのは夕方の5時過ぎになってしまうくらい、種数・分布数・生育数もダントツで一番に挙げられます)、過去に4回も歩きましたが、何度歩いても素晴らしい所です。まだ行ったことのない方はぜひ訪れて高山植物の美しさを存分に堪能してください。
   てくてく自然散歩シリーズ
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