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(576)ドングリのけんさく
「モンタ博士! この前食べたドングリは,とってもおいしかったですね。」
「それはよかったね。モンタ博士は,毎年,この季節になるとドングリ拾いをしては,よく食べるんだよ。」
「スダジイという名前のドングリでしたね。ピーナツのような味でした。」
「そうだったね。日本では,スダジイの他にマテバシイなどもおいしいんだ。」
「おうちの人に,学校でドングリを食べた,とお話ししたら,とってもおどろいていました。」
「ところで,モンタ博士! ドングリっていうのは,いったい何なのですか。」
「それはいい質問だね。ドングリというのは,ブナ科のカシ・クヌギ・ナラ・シイ・クリなどの果実のことをまとめてドングリと言うんだよ。」
「なるほど,そういうことですか。それでは,ドングリの語源は何なのですか。」
「いろいろと説はあるけどね,漢字では『団栗』と書いてね,この実をコマにして遊んだことから,コマの古い名前の『ツムグリ』→『ヅムグリ』→『ドングリ』となったと考えられているそうだ。『ツム』は回転する,『クリ』は,石を意味する古語でもあるんだよ。」
「へえー,そうなんですか。またまたお勉強になりました。ドングリの意味や名前の由来は分かりましたが,私には,ちょっと疑問があるのですが・・・。」
「ほうー。疑問に思ったり,不思議に思うこと,好奇心をもつことはとても大切なことだね。それで,何が疑問なの。」
「この前のスダジイのドングリをフライパンでいって食べたら,とてもおいしかったのに,どうして,みんなは,食べないのかしら。」
「そうだよね。あのスダジイのドングリは,おやつにもいいよね。」
「どうして今の人は食べないのか・・・? たぶん,今はおいしいお菓子がたくさんあるからかもしれないね。」
「それでは,昔の人は,ドングリをたくさん食べていたのかしら。何か証拠はあるのかしら。」
「大昔の人にとっては,大切な食料だったことはたしかだね。それは,あちこちの遺跡からも分かっているんだよ。」
「遺跡って,何ですか。」
「遺跡というのはね,大昔の人々が住んだり食べたりと生活していた建物や,戦があった場所だね。そして,その発掘品などからも分かっているのさ。」
「発掘品って,何ですか。」
「発掘品とは,土の中にうずまっている大昔のものを掘り出した物さ。そういう物から分かるということなんだ。」
「なーるほど。大昔の子供たちにとって,ドングリ拾いは,おうちの人のお手伝いだったのかもしれませんね。あれ? さっきから,オー君は何をこそこそやってるの。」
「ジャーン。できあがり。花ちゃんのために,できたぞドングリのキーホルダーだ。」
「うわ―,すてき。どうもありがとう。とってもうれしいわ。」
「あのさ。ぼくね,今ね,作りながら考えたんだけど,ドングリって,同じように見えるけど,よく見ると大きさや形が少しちがうんだね。」
「ふむふむ,いいところに気がついたね。さすがだね。」
「それから,まだあるんだ。ドングリのおわんの模様もちょっとちがいがあるんだ。しましまもあれば,魚のうろこの模様もあるよ。」
「『しましま』と『うろこ』か。なるほど,いい表現だね。それから,クヌギの
おわんはとげみたいになってるだろ。こういうのをりんぺんというんだけど・・・ジャーン! 完成! モンタ博士作成の『ドングリのけんさく表』だ!」
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