1.身近な自然の観察
(7)気象現象
(534)雪はどうしてふるの?
「大雪がふってうれしかったね。雪だるま作りや雪合戦したり楽しかったね。」
「校庭が一面の雪で感動しました。お日様にキラキラ光って最高でした。」
「それはよかったね。ところで,雪と雨のちがいって何だろうね。」
「そんなの簡単です。雪なら雪だるまが作れるけれど,雨がふっても雨だるまは作れないです。」
「ほほー。なるほど,そのとおりだね。では,どうして雪ができるんだろうね。」
「それは,たしか・・・空の上は気温が低くて初めに細かい氷つぶができて,それに空気中の水じょう気がこおりついてできるって,本にあったわ。」
「そうだね。お空から地面にふってくる時に,気温が3~5度より高いと,雪もとけて雨になってしまうんだ。」
「冬は気温も低くなるので,そのまま雪がふるのですね。」
「そうだよ。ところで,二人とも雪の結晶というのは見たことがあるかな。」
「図書室で見たことはありますが,本物は見たことがありません。」
「それは残念だね。雪の結晶を見たければ,雪がふり落ちてくる時に見ればいいんだよ。」
「でも,どうやって見ればいいのですか。」
「肉眼でも見ることができるけど,虫メガネがあるといいね。紙とか布とか黒っぽいものを用意するんだ。フリースなんかとてもいいよ。あたたかいと雪はすぐとけてしまうから,少し外に置いとくといいね。そして,冷えた紙や布に,ふってくる雪を落とすだけさ。」
「とても簡単なんですね。今度チャレンジしてみます。」
「雪の結晶は,いろいろな形があって,それはそれはきれいで感動的だよ。」
「はい。分かりました。花ちゃん! 今度,いっしょに見よう。」
「それからね,雪の結晶というのは,とてもたくさんの種類があるんだよ。」
「どのくらいあるのですか。100個くらい,1000個くらいですか。」
「おどろくことに,なんと6000種類もあるそうなんだ。どうして,そんなにたくさんあるんだと思う。」
「うーん。むずかしいな。分かんない。」
「それはね,空気のしめりぐあいとか,気温によって形が変わるからなんだ。」
「いろいろな結晶を早く見てみたいです。」
「それから,おまけの話だけど,雪の色って何色かな。」
「そんなの決まっています。白です。まっ白な雪っていいますよ。」
「ところがどっこい,そうでもないんだよ。雪には黄色や赤色の雪もあるそうなんだから,おどろきだね。」
「本当ですか。信じられません。」
「そこが自然界のおもしろいところだね。黄色い雪とは,雪ができる時,中国から飛んできた黄砂というものが混じるからなんだよ。それから,赤い雪とは,アフリカのサハラ砂漠から飛んでくる赤い砂がもとになってるんだ。」
粉雪とぼたん雪について
粉雪はさらさらした感じで,ぼたん雪は,べたべたした感じである。粉雪は気温が低い時にできるもので,結晶は固くて細かいものであるのに対し,ぼたん雪は,気温が高い時にできるもので,結晶は大きいといわれている。落ちてくる途中で,雪がくっつき合い,直径が10cmもあるぼたん雪が降ったという報告もあるそうだ。