1.身近な自然の観察
(6)天文現象・自然現象・暦
(533)すばる・昴・プレアデス星団
「うわあー,きれいな星ですね。」
「何というのかな。」
「これはね,『すばる』という星さ。正しくはプレアデス星団ともいうんだ。」
「それにしてもきれいな星たちですね。今見ることができるのですか。」
「もちろん。モンタ博士は,冬の星の中では,オリオン座の次に好きだね。」
「こんなにきれいに見えるのですか。」
「これは大きな望遠鏡で撮影したものだからだけど,このすばるは,けっこうかんたんに見ることができるんだよ。普通の視力の人ならば,6つか7つは見ることができるよ。」
「天体望遠鏡がないとだめなんですか。」
「そうではないんだ。このすばるは,双眼鏡で見るのが一番いいね。星の集まりがきれいによく見えるよ。それから,双眼鏡があると,野鳥観察にも使えるから,おうちに1つあるといいね。」
「はい,見ます。それから,『すばる』は『すべる』ではないでしょ。どうして『すばる』という名前なのですか。」
「聞いてくれるのも待っていたよ。すばるの語源はね,漢字の『統・総』などを使って書くんだ。つまり,集めるとかまとめるとかの意味なんだ。星が集まるとか,まとまっているということなんだよ。」
「ところで,すばるはどこにあるのですか。」
「この前の『国立てくてく』のインスタントプラネタリウムのお話の時にもお伝えしたけど,下の絵をよく見てね。」
「最後に質問ですが,すばるって,車の会社でありますね。マークが六つの星になってますね。それはどうして?」
「それから,昴って,歌にもあったような気がするんですが・・・。」
「そうだね。これからは,自分でもっともっと調べてごらん。きっと楽しいことやおもしろいことがいっぱい分かると思うよ。」
「はい,分かりました。さあ! オー君! 寒い寒いなんていってないで,星空観察に行きましょう。」
よく耳にする『星はすばる』との言葉は
この言葉は,平安時代の女流作家である清少納言が,『枕草子』の中で記しているものである。原文をそのまま記すと,『星はすばる,彦星,夕筒。よばい星,少しをかし。尾だになからましかば,まいて・・・。』である。訳は,『星はすばる,彦星,宵の明星が良い。流れ星も少し趣がある。尾を引かなければもっと良いのだが』ということらしい・・・。
532号の「不思議な雲」について・・・