1.身近な自然の観察
(4)生物と日本人のかかわり
2.植物の世界
(11)おいしい植物の世界
(520)おもちの不思議
「新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。」
「今年も,みんなでわくわくドキドキてくてくしましょう。」
「新しい年になって,モンタ博士はめあてを決めたんだ。『今年も明るく楽しく元気よく,わいわいみんな笑顔で一直線!』っていうんだけど,どうかな。」
「とってもいいです。みんな仲良くやっていきましょう。」
「お正月は楽しかったかな。おいしいものをいっぱい食べたかな。」
「もちろんです。おせち料理にお雑煮,おもちもたくさん食べました。」
「おもちはおいしいね。モンタ博士も大好きだよ。お正月でなくても,週に1回は食べるくらい好きなんだけど,おもちって,ふくらむからおもしろいね。」
「そういえばそうですね。いつもは固いのに,焼くとプーッとふくらみますね。」
「それでは,今日はおもちについて科学していこうよ。おもちってどうやって作るんだっけ。」
「まずお米をむして,それから,つぶつぶの形がなくなるまでトントンとついて作るんですよね。モンタ博士。」
「そうだね。そのつぶつぶだけど,何か知ってるかい。」
「もちろんです。お米ですね。」
「お米といっても,ふつうおうちで食べるお米は,『うるち米』というものだけど,おもちにするのは,『もち米』というちがう種類のお米なんだよ。」
「ふつうのお米よりもねばりけがあって,よくのびるんですね。」
「なるほど,もちもちするから『もち米』なんですね。」
「つきたてのおもちは,やわらかいけど,すこしすると固くなるだろう。そのままでは食べられないから,みんな焼いて食べるんですね。」
「おもちって,焼くとふくらみ,ねばねばモチモチになるから不思議ですね。」
「それは,おもちを焼くと,『でんぷん』という成分が水分をふくんで,ねばねばモチモチにやわらかくなるんだ。」
「そうですね。それからそれから?」
「おもちの中の水分は,温められると水蒸気になって,おもちの中の空気といっしょになってふくらむというわけなんだ。」
「中はやわらかなのに,まわりは固いですね。」
「そのとおり。おもちの外は固くて,空気を通しにくいので,風船のようにプーッとふくらむということなんだよ。」
「おもちの不思議がよく分かりました。ありがとうございました。」
「それからね,おもちは,お米をついて作るから密度が高くなる。つまり,少なくてもカロリーは高くて,消化のよいとてもすばらしい食べ物なんだよ。」
「それでは,みんなで今からおもちを食べよう。しょうゆとのりで食べよう。」
「わたしは,きなこもちかあんころもちを食べたいでーす。」