2.植物の世界
(9)わあ、楽しい! 草花あそびの世界
(516)知恵の木のつみき
「あれあれ? みんな,校長室の前にいるわ。」
「何をやっているのかな。」
「これはね,『知恵の木』というものなんです。」
「え! 『知恵の木』? 何だ,そりゃ。」
「ジグソーパズルというのがあるでしょ。この『知恵の木』というのは,ジグソーパズルのように,ぴったりと積み上げて完成させるものなんです。」
「つまり,『つみき』のようなものなんです。」
「ただし,ただ積むだけではいけないんです。」
「いろいろな面のようすをよく見て観察して,頭を使って積み上げていくので,『知恵の木』という名前があるんです。」
「なるほど。いい名前をつけましたね。私もチャレンジしたくなりました。」
「それは,いいことですね。ところで,花ちゃんは,初級・中級・上級?」
「初級・中級・上級? 何ですか。それは?」
「初級は木が2つで,とても簡単なんです。」
「中級は木が3つあって,少しむずかしくなっているんです。」
「上級は木が4つになっていて,とてもとてもむずかしいんです。」
「むずかしいといわれると,ぼく,チャレンジスピリットが燃えてくるな。」
「あのね,『知恵の木』つみきのヒントはね,木のもようをよーく見ることなんです。そうすれば,けっこう簡単なんですよ。」
「この『知恵の木』はいろいろな種類があるんですね。」
「そうなんです。サクラ・コナラ・エゴノキ・アカシデ・リョウブの5種類なんです。そのうち,もっと種類がふえるみたいですよ。」
「なーるほど。よく見ると,木のまわりって,いろいろな特徴があるんだね。ぼく,ちっとも気がつかなかった。」
「そうでしょう。サクラは,すじが横になっているでしょ。アカシデはたてのすじがはっきりしているし,エゴノキは,あまりすじがないのよ。」
「それから,リョウブはまだらのもようみたいなのが見えるでしょ。コナラは,ゴツゴツした感じがするわ。」
「木によって,いろいろな特徴があることに気づくことが大切なんです。」
「さらに,遊びながら,木の感触を楽しんだりすることもおすすめ。」
「そうなんだ。木のもつやわらかな感じや,温かみを感じてほしいということで,作ってもらったんです。」
「え! だれが作ったんですか。」
「そんなの決まってるよ。こういうものを子供たちに作るのは。あの人だけさ。」
「あの人というのは・・・。あ! 分かった。あの人だ!」
「モンタ博士! どうもありがとうございました。たくさん遊びまーす。」