2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
(484)オオアラセイトウ・ショカツサイ・ハナダイコン・ムラサキハナナ
「さあ,今日もいいお天気だ。みんなで『春』を見つけにてくてくしよう。」
「春の風って,とっても気持ちいいね。」
「大きく深呼吸して,春をいっぱい感じるんだ。」
「お花もいっぱい咲いてるわ。見て見て! タンポポがいっぱい咲いているわ。それから,ヒメオドリコソウ,ホトケノザ,ナズナ,ハコベもあるわ。」
「さすが花ちゃん。植物の名前にくわしいね。ぼくもいろいろ覚えるぞ!」
「植物の名前も人の名前と同じで,名前が分かると楽しいし,お友達になった気分になるよね。それほどたくさんの種類があるわけではないし,みんなでどんな植物があるか調べてみよう。」
「モンタ博士は,植物の名前がぜんぶ分かるの。」
「うん。ほとんど分かるよ。そのうち,国立第七小学校の中にあるぜんぶの木と草の名前のリストを作るつもりなんだ。」
「へえー,それは楽しみですね。でも,そのリストって,いったい何なの?」
「目録ともいうんだ。植物の名前をぜんぶ書き集めたものさ。」
「どのくらいの種類があるんだろう。」
「そうだね。いっしょに調べるのを手伝ってくれるかな。」
「はーい! もちろん,喜んで! あ! あそこにむらさき色の花があるぞ。」
「あ! あれはね,オオアラセイトとか,ムラサキハナナというのよ。それに,ショカツサイとか,ハナダイコンともいうのよ。」
「え! そんなにいろいろな名前があるんだ。なーるほど。近くで見てみよう。」
「ただ見るだけでなく,花びらの数や花の形などいろいろと観察してごらん。」
「どれも花びらは4枚だ。」
「花びらが3枚とか5枚のお花もあるかもしれないね。二人で校庭をてくてくして,いろいろと発見してごらん。さあ,なかよく行っておいで。」
ハナダイコン(アブラナ科)
ハナダイコンのつぶやき
ハーイ! わたしはハナダイコンよ。もともと日本の植物ではなくて,中国などの東アジア地方に生育しているものなの。昔,だれかさんが園芸用で持ち込んだらしいんだけど,それが今では野生化してあちこちに見られるようになったわ。今から30年くらい前は「ハナダイコン」の種がほしい人には,少しずつ分けてあげていたのにね・・・。若菜はおひたしなどでも結構おいしいのよ。それに,ハナダイコンを抜いてみると,それほど大きくないけど,ダイコンと同じような根があるの。その根をおろし金でおろすと(とても繊維質が多い),ワサビのような味と香りがするのよ。ぜひ一度チャレンジしてみてね。なお,ダイコンやワサビなど,アブラナ科やキク科などは,ほとんど食べても大丈夫。その反対にケシ科やキンポウゲ科などは,毒のあるものもあるから十分に気をつけてね。学校の近くや谷保の駅の南側の公園,それに,ハケ下の用水路には,それはそれはたくさん咲いているので,ぜひ見てください。