3.動物の世界
(4)鳥のなかま
(481)シジュウカラ
「あれあれ? かわいい鳥がいるね。」
「この鳥はね,シジュウカラというのよ。山や野原,市街地や住宅地など,いつでもどこでも見ることができる鳥よ。」
「へえー。あまり大きくはなさそうだけど・・・。」
「全長が14.5cmで,つまりスズメと同じくらいの大きさね。それから,体重は14gぐらい,つまり1円玉が14個くらいの重さね。」
「ふーん,そうなんだ。それで,どんな鳴き声がするの。」
「ツツピー,ツーピーと鳴くのよ。鳥の中でもいち早く春を知らせるくれるわ。」
「ふーん,なるほど。それで,シジュウカラにはどんな特徴があるの。」
「そうね。体の色は見たとおり白・黒・灰色で,背中がちょっとうすい緑色をしているのが,ちょっとおしゃれね。」
「ふーん。そうだね,緑色がきれいだね。ほかによく分かる特徴というのはないのかな。」
「それから,のどからおしりにかけて,ネクタイのような帯があるのもよく分かる特徴ね。」
「へえー,そうなんだ。」
「オスは,そのネクタイが太いのに対して,メスはネクタイが細いのよ。」
「そうか! 上の絵を見ると,オスとメスのちがいがよく分かるね。」
「ところで,オー君。この前,鳥には夏鳥・冬鳥・留鳥がいるといったでしょう。では,ここでクイズ。シジュウカラはどれにあたるでしょうか。」
「分かった。さっきシジュウカラは,いつでもどこでも見ることができるといったから,たぶん留鳥だ!」
「ピンポーン。そのとおり。」
「最後にまた質問だけど,シジュウカラはどうして,その名前になったの。」
「いい質問ね。これにはいろいろな説がありますが,まず,シジュウカラというのは,漢字で『四十雀』と書くそうなの。四十というのはたくさんいて群れているという意味だそうよ。」
「へえー,そうなんだ。1羽だけでいることはめずらしいということだね。」
「そうね。それから,スズメが40羽に対して,このシジュウカラ1羽という交換条件から名づけられたという説もあるそうよ。」
「お! 二人とも鳥のお勉強のようだね。えらい,えらい。ところで,今,シジュウカラのお話をしていたね。あのね,シジュウカラという名前は,『モンタ博士のおさいふ』と覚えるといいと思うよ。」
「え! 『モンタ博士のおさいふ?』それは,どうしてですか。」
「それはね,シジュウとは,漢字で『始終』と書き,『いつも』とかの意味だね。それで,カラとは,漢字で『空』と書き,『からっぽ』とかの意味になる。つまり,『モンタ博士のおさいふ』はお金がなくて『いつもからっぽ』なのさ。」