1.身近な自然の観察
(6)天文現象・自然現象・暦
(473)季節の変化(春分・夏至・秋分・冬至)
「モンタ博士! 皆既月食! 見ました。感動しました。」
「少し雲はありましたが,お月様を自分の目で見られてうれしかったでーす。」
「それはすばらしかったね。あのね,3年生のSくんは,おうちで観察して,そのようすを写真入りでとどけてくれたんだ。すごい自由研究で感心したよ。それで,天体についていろいろとお話ししたついでに,もう一つ,お話しさせてほしいね。ちょっとむずかしいけど,地球が自分で回ることを『自転』といってね,太陽のまわりをぐるっと回ることを『公転』というんだ。」
「『自転』と『公転』ですか,初めて聞く言葉です。」
「言葉はまあいいとして,地球が太陽のまわりを回ることで,季節によって暖かさや寒さがちがうんだ。その秘密が『地球の自転・公転』にあるんだよ。」
「え! それはどういうことですか。」
「地球がふつうにまっすぐに自転していれば,季節の変化なんてないんだ。でも,地球は約23.4度かたむいているから季節ができるんだよ。」
「え! それはどういうことですか。」
「まず,地球はね,北半球と南半球とに分かれているんだ。もちろん,日本は北半球にあるけどね。この後は,下の絵を見ながら説明しよう。」
「
夏になるとね,
太陽は
赤道の
北側を
強く
照らすようになって,
北半球にある
日本では(
マークが日本),
昼が
長くなり,太陽が
頭の
上高くのぼるということなんだ。」
「そうか,冬になると,南半球を照らすことが多くなって,日本では,昼が
短くなり,太陽が低くなるということですね。」
「そのとおりだ。そのとおりだよ。」
「モンタ博士,分かってきたようです。ぼくも絵をかきます。つまりこういうことですか。」
「冬は太陽がななめに照らして,寒いんだ。それにくらべて,夏は頭の上から強く照らして暑くなるということなんだ。」
「春と秋は,太陽の高さがちょうどよくなって,気持ちのいい季節になるということなんですね。」
「地球上の温度は,太陽が頭の上から照らすか,ななめから照らすかで暑さや寒さがきまるんだ。」
「赤道の近くでは,頭から照らされる期間が長いので暑くなり・・・。」
「北極や南極地方はいつも太陽がななめから当たるので,とても寒いということなんですね。」
「季節の変化は,地球の公転が関係していて,地球の温度は,かたむきに関係あることがよく分かってよかったね。」