東書キッズ

１．身近（みぢか）な自然（しぜん）の観察（かんさつ）
　（6）天文現象（てんもんげんしょう）・自然現象（しぜんげんしょう）・暦（こよみ）

（447）夕日（ゆうひ）はなぜ赤（あか）い

「きれいな夕日（ゆうひ）ですね。今日（きょう）は『夕日はなぜ赤（あか）いのか』を勉強（べんきょう）しましょう。」

「そうだね。その前（まえ）に，きのうの復習（ふくしゅう）をしよう。」

「太陽（たいよう）の光（ひかり）とは七（なな）つの色（いろ）からできているということ。」

「それから，地球（ちきゅう）のまわりには空気（くうき）があって･･･。」

「太陽（たいよう）の光（ひかり）が空気（くうき）の間（あいだ）を通（とお）る時（とき）･･･。」

「空気（くうき）の中（なか）の小（ちい）さな小さなつぶつぶに当（あ）たり，空（そら）が青（あお）く見（み）えるんですね。」

「そのとおりだよ。よく復習（ふくしゅう）できました。」

「それで，夕日（ゆうひ）はなぜ赤（あか）くなるんですか。」

「それもね，太陽（たいよう）の光（ひかり）と関係（かんけい）があるんだよ。」

「それはどういうことですか。」

「夕日（ゆうひ）というのは，太陽（たいよう）がどういう状態（じょうたい）なのかな。」

「太陽（たいよう）が遠（とお）くの山（やま）にしずむということですね。」

「太陽（たいよう）が地平（ちへい）線（せん）の近（ちか）くになるということですね。」

「分（わ）かりやすいように，上（うえ）に絵（え）をかいたんだ。何（なに）か気（き）がつくことあるかな。」

「真（ま）ん中（なか）に人（ひと）の絵（え）があるね。あそこから見（み）た時（とき）にどうなるかということですね。」

「『朝（あさ）』も『昼（ひる）』も『夕方（ゆうがた）』も，みんな空気（くうき）がまわりにありますね。」

「空気（くうき）の間（あいだ）を通（とお）るのはどっちも同（おな）じだけど･･･。」

「そうだ。分（わ）かった。空気（くうき）の間（あいだ）を通（とお）る長（なが）さ，つまり距離（きょり）がちがうんですね。」

「ピンポーン。そのとおりだ。」

「距離（きょり）が長（なが）くなると，どうなるのですか。」

「長（なが）くなると，その間（あいだ）に青（あお）い光（ひかり）はどんどん飛（と）び散（ち）ってしまうんだ。」

「それでそれで･･･。」

「青（あお）い光（ひかり）が飛（と）び散（ち）ってしまい，飛び散りにくい赤（あか）や橙（だいだい）や黄色（きいろ）などが強（つよ）く残（のこ）ってしまうんだ。」

「それで，人間（にんげん）の目（め）には夕日（ゆうひ）が赤（あか）や橙（だいだい）や黄色（きいろ）になってしまうんですね。」

「そのとおりだよ。それでは，明日（あした）は，最後（さいご）の『雲（くも）はなぜ白い（しろい）のか』をお話（はな）しすることにしよう。」　※次号へ

火星（かせい）では空（そら）はどうなるのか・夕焼（ゆうや）けはどうなるのか？

　地球（ちきゅう）の大気（たいき）は，青（あお）い光（ひかり）（青や緑（みどり））に作用（さよう）しますが，火星（かせい）の大気は赤（あか）の波長（はちょう）に作用するので，空（そら）は赤っぽく見（み）えます。そして，同（おな）じ原（げん）理（り）で火星の夕焼（ゆうや）けは，赤が散乱（さんらん）しきってしまい，逆（ぎゃく）に散乱されにくい青や緑が人間（にんげん）の目（め）に届（とど）くために，火星では青い夕焼けになります。

次号（じごう）へ続（つづ）く･･･