3.動物の世界
(7)ハチ・チョウ・ガ以外の昆虫のなかま
(420)ナナフシ
「うわあー! 大きなナナフシ!」
「お! 花ちゃんもナナフシは知っているんだね。」
「もちろんですよ。だって,こんな形をした昆虫ってほかにないでしょ。」
「そのとおりだね。では,ナナフシは何のなかまかな。」
「そうだな。カマキリとはちがうし,バッタでもないし・・・。」
「ナナフシはね,ナナフシのなかまなのさ。つまり,カマキリやゴキブリと同じように,それだけで1つのグループをつくっているのさ(これを目という)。」
「ほほー! 今日は,ナナフシのお勉強会かい。だれが見つけたのかな。」
「このナナフシは,3-1のFくんがおうちの近くで見つけたそうです。」
「国立七小のたくさんの子供たちが,いろいろな昆虫や植物を見せに持ってきて見せてくれるのはうれしいけど,全部を紹介できなくて,本当にごめんね。まあ,ゆっくりとボチボチとみんなで調べていこう。」
「ところで,ナナフシって,どうしてナナフシというのですか。」
「漢字では『七節』『竹節虫』と書き,ナナフシと読むんだ。竹の小枝みたいで節がたくさんあるからさ。また,七つの不思議があるからとかとも言われるね。」
「七つの不思議? おもしろそうですね。」
「まずね,ナナフシにはオスがあまりいないということさ。」
「オスがいなくて,メスばっかりだと,交尾できませんね。」
「そこが不思議でね,ナナフシは交尾しなくて,メスだけで子孫を残すことができる生き物で,むずかしい言葉で,『単為生殖』で生きているんだ。」
「ふーん。そうなんだ。そりゃ不思議ですね。」
「それから,ナナフシのかくれんぼの名人で,木の枝に似ていて,敵である鳥などから見つからないようにしているんだ。これを『擬態』というね。」
「かくれんぼ名人なんですね。敵から見つからないといいですね。」
「それからね,敵からおそわれ足などが取れてしまうとね,また,同じところから次の足が出てくるんだよ。これを『再生』というんだよ。」
「単為生殖とか,擬態とか,再生とか,むずかしい言葉が多いですね。」
「それに,単為生殖,擬態,再生,どれもむずかしい漢字ばかりだね。」
「まあまあ,そういわないでよ。この機会にいろいろな言葉を覚えてしまえばいいんじゃないかな。」
「そういえば,そうですね。いいチャンスかもしれませんね。」
「そうなんだ。何か一つのことに興味や関心をもつだろう。それは,それだけの学習にとどまらず,他の学習へと発展するんだよ。そうやって,次から次へといろいろなことを学ぶことが大切なことなんだよ。さまざまなことを学び,知識を広げていくことは,楽しくすばらしいことなんだね。」
「なるほど。分かるような気がします。ぼくは理科が好きだけど,もっと理科を好きになるためには,漢字だって知らなきゃいけないってことですね。」
「そうか! 理科の勉強には,国語の勉強も算数の勉強も必要なんですね。お勉強って,みんなみんなつながっているんですね。」
「自分の好きなことをもっと好きになるために,もっともっと勉強しようね。」
「はーい! 分かりました。宿題も自主勉強もがんばりまーす。」