3.動物の世界
(2)動物の体のつくりとはたらき
(416)昆虫の足のひみつ その1
「あ! カブトムシだ。」
「お! カブトムシなら花ちゃんも知っているんだね。」
「もちろんですよ。今までは植物の物知り花ちゃんでしたけど,これからは,昆虫物知り花ちゃん目指すんですからね。」
「ほほー,それはいいことだね。大賛成だ。いろいろなことに興味・関心をもつことはとてもすてきなことだね。上の写真は3年生のFくんがつかまえたカブトムシだよ。」
「右の写真にはたくさんのカブトムシがいますね。」
「これは,3年生のKさん姉妹が,一橋大学におうちの人と夜7時ころに行ってつかまえたものなんだそうだ。」
「たくさんいるようですね。全部で何匹いるのですか。」
「10匹もいるんだよ。一橋大学にはコナラやクヌギの木がたくさんあって,いい雑木林があるから,いっぱいいるんだね。ところで,オー君! カブトムシについて知っていることをお話ししてごらん。」
「カブトムシというのは,足が6本で,甲虫という虫の仲間で,クワガタやコガネムシ,カミキリムシ,タマムシの仲間なんだ。全体が箱のような形で,前の羽はかたくて開くだけ。後ろの羽はまくみたいで,はばたいて飛ぶんだ。足に『つめ』があるのも特徴だね。」
「ほほー,さすがはオー君だね。今,カブトムシの足には『つめ』があるといったけど,今日はいろいろな『虫の足』についてよく見て,虫のくらしについて考えてみようよ。」
「なんだか,おもしろく楽しくなってきましたね。」
「カブトムシの足をもう一度よーく見てごらん。何か気がついたことないかな。」
「ギザギザがあるし,先のほうは『つめ』つまり,フックになっているね。」
「それで,チクチクいたかったりするんですね。」
「そのとおり。いろいろと自分でつかまえて,手でさわるといろいろ分かるね。ところで,どうしてギザギザや『つめ』があるんだろうね。」
「そうか! カブトムシは木に登るから,『つめ』がなかったら引っかからないね。」
「そのとおりだね。同じようにチョウやバッタ,カマキリの足について考えてごらん。」
「チョウは体も軽いし,花にとまるだけだから,弱々しい足でもいいのね。」
「バッタの足が曲がって三角になっているのは,遠くへ飛ぶためなんだ。」
「みんなが高くジャンプするために,ひざを深く曲げるのと同じさ。」
「カマキリの足は,いろいろなえものをつかまえるために,カマのようになっているんですね。」
「足をよーく見ると,敵からの逃げ方やエサのつかみ方,すみかなど生活の様子がよく分かるということだね。つまり,いろいろな虫の暮らしを知ろうと思えば,その虫の体にヒントがあるということだね。あれあれ,1年生のMくんがバッタを,1年生のHさんがカマキリを,3年生のMさんがカタツムリを,4年生のSくんがアオダイショウをつかまえて持ってきてくれたから,これから,みんなでよーく観察しよう。」