2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
3.動物の世界
(6)チョウ・ガのなかま
(414)フジの実とツマグロヒョウモン
「ギョ! なんですか? これは? 虫ではないみたいですね。」
「どこかで見たことがあるわ。なんだったかな。」
「これはね,フジという植物の実だよ。5年生のSくんが『これなあに?』と持ってきてくれたんだよ。Sくんは,不思議に思ったんだろうね。モンタ博士は,とてもうれしかったね。身近な植物に興味・関心をもつことは,とても大切なことなんだ。だからうれしいのさ。」
「植物だけでなく,子供たちはいろいろな虫なども持ってきていますね。」
「そうだね。うれしいね。あれこれなんでも,いろいろと持っておいで。そして,みんなで観察したり,発見したりしようね。」
「ところで,フジの実には種が入っているのですか。」
「いい質問だね。もちろん種は入っているよ。それから,このフジの実はそのうち乾燥すると,『パチンッ!』と大きな音をたてて割れるんだ。その時に種が遠くへ飛ぶのも楽しいよ。」
「へえー。おもしろそうですね。花ちゃん! そのうち実験しようよ。」
「モンタ博士はもう実験済だよ。何年か前の冬,ある学校の職員室でフジの実を10本くらいぶら下げておいたのさ。そしたらね・・・。結果をいってしまったらつまらないね。自分で実験してごらん。」
「おもしろそうですね。実験してみます。ところで,次の虫は何ですか。」
「左は1年生のHさんが持ってきて見せてくれたのは,クロコガネかな。それから,真ん中は3年生のNさんの採ったチョウで,ツマグロヒョウモンだね。右はそのはっきりとした写真だよ。」
「モンタ博士,国立七小の近くには,いろいろな幼虫も見つかるね。」
「そうだね。幼虫を見つけたら,土といっしょにビンに入れておくといいね。どんなコガネムシのなかまが出てくるか,実験や観察をするといいよ。」
「なーるほど。種をぶら下げたり,虫をビンに入れたり,実験や観察といっても,そんなにむずかしいものではないのですね。理科室でなくても,大げさな実験道具がなくてもいいんですね。」
「そのとおりだね。どんなことでも実験や観察をすれば楽しいものさ。大切なことは,なぜかな? どうしてかな? 本当かな? といろいろなことに興味・関心や好奇心をもつことだね。」
「よーし! これからもいろいろと実験したり,観察したりするぞ。」
「ところで,上のツマグロヒョウモンというチョウは,とてもきれいなチョウですね。どこにでもいるのですか。」
「どこにでもいるよ。ぼく採集したことあるよ。」
「ツマグロヒョウモンはタテハチョウ科のなかまで,羽の裏が動物のヒョウのもように似ているので,ヒョウモンチョウというんだよ。日本には,7種類くらいいるはずさ。モンタ博士が子供のころにはほとんど見ることができなかったチョウだよ。」
「え! モンタ博士が子供のころにはいなかったということですか。」
「そうだよ。このことはね,ちょっとむずかしいけど,地球温暖化とも関係しているんだ。そのことについては,また次回お話ししてあげるね。」