1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
(389)海の生き物観察 その1
「あれあれ? 上の写真はどこかの海のようだよ。」
「そうですね。だれの写真だろう。」
「はーい。これはね,モンタ博士が神奈川県の三浦半島という所に行ってきたときの写真です。砂浜と岩場が見えるでしょ。」
「え! 神奈川県? 三浦半島?」
「そうだよ。お天気もよくて,風もなくて,最高でしたね。」
「え! また一人で行ったの。ずるいですよ。」
「わたしたちも連れて行ってほしかったです。」
「ごめんごめん。また今度ね。そのうちに連れてってあげるよ。」
「ところで,モンタ博士は,三浦半島に何をしに行ったのですか。」
「この前,沖縄で貝を拾ってきてみんなにプレゼントしたでしょ。そのあと,すっかり貝にはまってしまってね。三浦半島の砂浜や岩場でいろいろな貝を見つけたり拾ってきたり,てくてくしてきたということさ。つまりね,ビーチコーミングしてきたというわけさ。」
「ビーチコーミング? って,何ですか。」
「ビーチコーミング(beaghcombing)というのは,海岸や砂浜に打ち上げられた物を拾い,集め,考え,楽しむというものだよ。」
「それで,モンタ博士は三浦半島をてくてくしてきたということですね。」
「そうだよ。貝を拾うこともビーチコーミングの1つだね。集めた貝の名前を調べたり,貝という生き物を学問的に勉強したり,コレクションしたりするのもけっこうおもしろいものなんだ。ともかく,今はいろいろな貝を見たいし,集めたくて夢中なんだよ。」
「へえー。モンタ博士は,もともとは植物を調べるのが好きなんですよね。」
「それだけではなくて,チョウやいろいろな虫にもはまりましたね。」
「クモやハチの標本も作ったり,鳥や星や天気などにも興味をもっているんですね。モンタ博士って,本当に好奇心がいっぱいなんですね。」
「そんなにいろいろと夢中になって,モンタ博士もいそがしいですね。」
「そうだね。この前もおうちで,貝の図鑑を見ていたら,奥さんに『子供みたいな顔して,そんなに楽しいの。』といわれてしまったよ。」
「今は,貝にはまってしまったということですね。」
「まあそうだね。いろいろと調べてみたい,たくさんのことを知りたいという思いはとても大切なことだと思うよ。今まで見たこともないものに出会って,わくわくドキドキすることは楽しいことだよ。」
「そうですね。わたしたちも,自然の世界のことをこれからも勉強したいです。」
「自然の世界には,たくさんの不思議やおどろきがいっぱいなんだ。ともかく,自分で興味や関心のあるものを何か1つ見つけるといいと思うよ。自然の世界だけでなく,スポーツや芸術など,自分にぴったりのものをさがしてごらん。好きなことに夢中になることは,とてもいいことだと思うね。」