貝（かい）の仲間（なかま）の数（かず）はとても多（おお）く，日本（にほん）だけでも10000種（しゅ）以上（いじょう）になります。世界中（せかいじゅう）では，その数（かず）は10万種以上ともいわれ，種類（しゅるい）や環境（かんきょう）によって，さまざまな生態（せいたい）をもっていて，いろいろと調（しら）べていくとおもしろそうな世界ですね。

　貝（かい）は生物学（せいぶつがく）では，「軟体動物（なんたいどうぶつ）」に属（ぞく）していて，イカやタコと同（おな）じなかま。軟体動物は，とても古（ふる）くから生（い）きている生物で，約（やく）５億年前（おくねんまえ）には，その祖先（そせん）がいたそうです。初（はじ）めは笠形（かさがた）の貝（かい）があり，その後（ご），巻貝（まきがい）や二枚貝（にまいがい）へと進化（しんか）しました。

　貝（かい）の多（おお）くは海（うみ）にすんでいますが，なかには川（かわ）・沼（ぬま）・湖（みずうみ）などの淡水（たんすい）や陸（りく）にくらす貝もいます。暖（あたた）かい海，寒（さむ）い海，深（ふか）い海，いそや砂浜（すなはま）や干潟（ひがた）など，いろいろな所（ところ）にいます。陸の貝で代表的（だいひょうてき）なものが，カタツムリです。

　貝（かい）は種類（しゅるい）によって，いろいろなものを食（た）べます。二枚貝（にまいがい）と巻貝（まきがい）ではえさのとり方（かた）がちがいます。二枚貝は自分（じぶん）でえさをさがすことはなく，入水管（にゅうすいかん）に入（はい）ってきたものを食べ，巻貝（まきがい）は活発（かっぱつ）に動（うご）き，歯（し）舌（ぜつ）という小（ちい）さな歯（は）を使（つか）って食べます。

　貝（かい）がらをお金（かね）として使（つか）っていた地域（ちいき）があります。中国（ちゅうごく）やインドやアフリカなどです。また，太平洋（たいへいよう）のニューギニアなどでは，最近（さいきん）まで実際（じっさい）にお金として使っていたそうです。おもに，タカラガイのなかまが利用（りよう）されたようです。

　ほとんどの貝（かい）が食用（しょくよう）になります。おさしみなど生（なま）で食（た）べるのはもちろん，ひものやつくだになど，さまざまな料理（りょうり）になります。ただし，とれた場所（ばしょ）や時期（じき）により，中毒（ちゅうどく）をおこす貝もあるので，注意（ちゅうい）しましょう。

　ふだん，料理（りょうり）に使（つか）っている貝（かい）は，たくさんとれておいしいものに限（かぎ）られます。シジミのみそ汁（しる），アサリバター，ホタテごはん，カキフライ，サザエのつぼ焼（や）きなど，いろいろな世界（せかい）・地域（ちいき）で，おいしい貝の料理がいっぱいです。

　貝（かい）の代表的（だいひょうてき）な料理（りょうり）といえばお寿司（すし）です。貝（かい）にはビタミン・鉄分（てつぶん）・ミネラル・たんぱく質（しつ）などたくさんの栄養（えいよう）がふくまれています。ホタテガイ・アカガイ・アオヤギ・トリガイ・ミルガイ・アワビのにぎりは最高（さいこう）。小柱（こばしら）軍艦巻（ぐんかんま）きも美味（びみ）。

　タカラガイは貝（かい）がらというよりも，その美（うつく）しい輝（かがや）きや色（いろ）やもようなどから，「海（うみ）の宝石（ほうせき）」とも呼（よ）ばれている貝です。コレクターも多（おお）く，いろいろなタカラガイを集（あつ）めて一冊（いっさつ）の本（ほん）になってしまうほどで，自然（しぜん）の作（つく）り出（だ）した芸術品（げいじゅつひん）です。

　ボタンや碁石（ごいし），漢方薬（かんぽうやく），楽器（がっき）などにします。また，真珠（しんじゅ）は貝（かい）から作（つく）られる宝石（ほうせき）です。貝の中（なか）に異物（いぶつ）が入（はい）ると，身（み）を守（まも）るために分泌物（ぶんぴぶつ）を出（だ）します。この分泌物は貝と同（おな）じ成分（せいぶん）で異物をくるんでしまいます。こうしてできるのが真珠（しんじゅ）です。

　（財（ざい），貨（か），貧（ひん），販（はん），貸（か），貿（ぼう），資（し），貯（ちょ），買（ばい），賃（ちん），賄（わい），寶（ほう），賊（ぞく），賞（しょう），質（しつ），購（こう），贈（ぞう） など）