3.動物の世界
(10)貝のなかま
(383)貝いろいろその 1
「うわー! きれいな貝ですね。」
「大きな貝もあるね。それから,おもしろい形の貝もありますね。この貝どうしたのですか。モンタ博士!」
「左上のタカラガイは,4年生のHくんのお姉さんのお友達のおじいちゃんにもらったそうだよ。大きなタカラガイで,『ハチジョウダカラ』という名前なんだ。よく見るととってもきれいな貝なんだ。みんなもよく観察してごらん。」
「きれいだな。タカラガイは,漢字で『宝貝』でしょ。海からの贈物ですね。」
「左下の貝も,同じような形をしているから,タカラガイのなかまなんですね。」
「いろいろときれいな貝で,お宝のオンパレードみたいだね。」
「美しいタカラガイは,モンタ博士が沖縄で見つけたのですか。」
「そうではないんだよ。民宿のおばちゃんがね,貝が大好きでね,モンタ博士が貝に興味をもったら,特別に分けてくれたんだ。それで,モンタ博士の宝物になったわけだよ。」
「大きなおもしろい形の貝はどうしたのですか。こんな変わった貝を見たのは,私,初めてです。それにしても,すごい形ですね。」
「そうですね。かっこいい貝だね。モンタ博士! この貝はどうしたのですか。」
「この貝はね,1年生と3年生のYくんが持ってきてくれたんだ。モンタ博士も初めて見る貝で,とてもわくわくドキドキうれしくておどろいているんだよ。」
「名前はなんというのですか。」
「モンタ博士も分からなくてね。Yくんに教えてもらったんだ。名前は,スイジガイというそうだよ。」
「スイジガイ? 聞いたことがない名前だな。」
「太くて長い角のような突起があるだろう。よく見ると貝の形が『水』の字に似ていることから,『水字貝』(スイジガイ)と名づけられたそうだよ。」
「すてきな形ですね。おうちに飾っておきたいですね。」
「そうだろう。このスイジガイは,貝殻が固くてじょうぶなことから,昔から,装飾品や貝細工の材料としても利用されているし,食べることもできるそうだよ。」
「へえー。すごい貝なんだね。この貝が動いているところを見てみたいな。」
「そうだね。おもしろそうだね。それから,この貝は,おみやげ用として売っているそうだけど(Yくんは伊江島という沖縄の島で採集したそうです。),沖縄では,火よけや魔よけのお守りとして,門や玄関につるす風習があるそうなんだ。別名は,ヒヨケガイともいうそうだよ。」
「沖縄とか,暖かい海にしかいない貝なのですか。」
「そのとおり,熱帯の海に広く分布するそうだ。日本では紀伊半島より南でないと見ることができないそうだよ。」
「へえー。貝の世界っておもしろそうですね。」
「海の貝について,モンタ博士は,今まで知らないことばかりだったね。今回,HくんやYくんのおかげて,興味がもててとてもうれしいと思います。どうもありがとうございました。モンタ博士はこれから,貝についてもいろいろと勉強していくぞ。よし,まずは図書館で貝の本を借りてこよう!」
「私たちもいっしょに勉強させてくださーい。」