1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
4.自然界のつりあい・環境保全・地質と地形の世界
(4)自然のめぐみ
(358)高尾山はすごい 1
「モンタ博士! 校庭のコスモスがきれいですね。みんなでてくてくしたいな。」
「そうだね。みんなで育てたんだもんね。みんなで校庭をてくてくしよう。」
「そうしましょう。『てくてくの秋』ですね。ところで,モンタ博士は,あちこちてくてくしていると思いますが,一番てくてくしたのは,どこの山ですか。」
「そうだね。むずかしいな。一番てくてくした山といえば,やっぱり高尾山かな。近くにあるし,自然の宝庫だし,小さい時からよく行ったね。」
「髙尾山といえば,3,4年生が秋の遠足で行きますね。」
「でも,高尾山って,よく聞くけど,どんな山なんですか。」
「そうか。それでは,これから,『高尾山てくてく』として,いろいろと勉強していこう。3,4年生は,行く前にしっかりと読めば10倍楽しめるよ。」
「モンタ博士! 高尾山って,どんな山なんですか。」
「まず,世界で一番登山者が多い山なんだ。1年間で300万人も登るんだ。」
「へえー,すごいんですね。モンタ博士も何回も登ったのですか。」
「そうだね。小学生のころから登っているよ。植物の調査とかも合わせると,200回,いや300回以上かもしれないんだ。」
「何でそんなに登るのですか。」
「そうだね。小学生のころは,友達とお弁当を持ってよく行ったね。モンタ博士は小さいころから,てくてくするのが大好きだったのさ。」
「へえー。そうだったんですか。」
「それから,高尾山は,いろいろな植物がたくさんあるので,植物の調査や勉強のためにも何度も登ったんだ。先生になってからも,理科の研修会などでもよく行ったんだよ。今でもよくてくてくしに行くよ。」
「へえー。高尾山って,楽しそうな山なんですね。でも,高尾山って,どうして,そんなにたくさんの人が登る山なんですか。」
「そうだね。自然が豊かなので植物や昆虫などの種類が多くて,自然の宝庫だからだね。また,標高が599mとわりと低くて,登るというよりも散歩する感じで登れる山なんだよ。」
「あまり高くなくて,登りやすいのですね。」
「そうだね。都心からも電車で1時間くらいで,アクセスが楽なんだ。」
「でも,山が低いと,ながめもあまりよくないかも・・・。」
「それは心配ないね。ケーブルで登るだけで,新宿副都心のビルやスカイツリー,横浜のランドマークまでよーく見えるんだ。ながめは最高さ。」
「ケーブルもあるんですか。」
「このケーブルは日本一急で,スリル満点さ。それから,高尾山は,『マウント・タカオ』として,世界的にもミシュランの旅行ガイドの『三つ星』で高く評価され,外国からも絶賛なんだよ。」
髙尾山の登山道あれこれ
登りにはケーブルやリフトもあるが,やっぱりてくてく歩くのが最高。登山道は1号路~6号路と稲荷山コースまであり,麓からは表参道の1号路。沢沿いの6号路(森と水コース),尾根伝いの稲荷山コースがある。2号路は高尾山の森林コース。3号路は南斜面をだらだらと登る髙尾山の植物コース。4号路は北斜面を歩き,吊り橋もあり一番お気に入りの森と動物コース。5号路は,頂上周辺をぐるっと歩く人と自然コースと,バラエティーに富み,季節による変化も多彩で何度歩いても飽きないのが髙尾山である。他に蛇滝コースや琵琶滝コース,さらにいろはの森などあり。